古地図や古写真で、まちの記憶と人をつなげる 佐藤正実さん

震災前も震災後も一つの仙台に

これまで仙台市との協働プロジェクトとして開催してきた「オモイデツアー」だが、旅行会社と提携した公募型ツアーを10月に企画した。沿岸部を巡るだけではなく、仙台城下に関する座学など震災前の仙台の歴史も学べるツアーだ。

ツアー企画に協力した(株)旅エールの酒井陽介さん(40)は「木村浩二さん(仙台市教育委員会文化財課)の興味深いトークと、菅野正道さん(仙台市博物館学芸普及室長)の案内で仙台の歴史を学べる。県外からの参加者には仙台というまちに興味をもっていただき、仙台の方には自分たちのまちを見直すきっかけになると思う」と話す。

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佐藤正実さんが開催する「3.11オモイデツアー」のチラシ(提供画像)

佐藤さんは「自分たちが立ち上げたプロジェクトとして独り立ちできるのかどうかのトライアル企画。荒浜の方々も楽しみにしているツアーで、やる気満々でこのツアーにのぞんでくれている。荒浜のファンになって帰ってもらいたい」と話す。

「震災アーカイブと震災前の地域アーカイブはいずれ1つになる。1つの仙台のアーカイブとしてまとまっていくだろうと考えている」と話す佐藤さん。

今回のトライアル企画は1つになる仙台アーカイブの試みなのかもしれない、と記者は思う。かつてのまちの営みに思いを寄せながら、刻々と変化するまちの姿をとらえ続けようとする佐藤さんの試みは続く。

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