外国人専門家が見た福島(2)開沼博さん伝える福島の誤解と現実

2月1から2日にかけ、東京電力福島第一原発後の福島の現状を知ろうと、世界各地から原子力分野の専門家が原発の周辺地域を訪れた。TOHOKU360は、2日間にわたる専門家たちの視察を独占密着取材した。(安藤歩美)

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専門家たちは1日、昨年9月に住民の避難指示が解除された、福島県楢葉町に到着した。美しい海が望める町の高台からは、除染廃棄物を詰めた黒いフレコンバッグが広がる町の姿も見渡すことができる。中国から参加した張璋さんは「福島に行くと話したら、友達から福島に関する記事や写真をもらった。でも、写真で見る壊滅的な福島の姿は本当なのか疑問に思い、それを確かめたかった」と語る。

一行は、震災後に休業し、昨年9月に営業を再開した楢葉町の宿泊施設に滞在。夜には、福島大学特任研究員の開沼博さんを招き、福島県の現状についての理解を深めた。

「震災後、福島県で避難によってどのくらいの人口が流出したと思いますか?」。開沼さんが問いかける。

「10万人くらいで、1%以下ではないでしょうか」「99%が避難したと思う」「100%、全員避難したのでは?」ーー。専門家たちからは多様な答えが上がったが、正解は、「2・3%」。開沼さんは、日本人に聞いても平均20%程度という回答だったことを明かし、「福島の問題が語られるとき、イメージと現実に大きなギャップがある」と指摘する。

開沼さんは、福島県内のコメの収穫量の回復量が「85・8%」まで回復し、年間1千万袋の検査で2014年は1袋も基準値(1キロあたり100ベクレル)を超える袋が検出されなかったこと、噂されているような震災後の流産や中絶、離婚の増加の事実はなく、出生率はV字回復していることなどをデータで示していった。

震災後、国内外で多くの誤解や負のイメージの中で語られるようになった「福島」。開沼さんは「こうしてデータで事実を示されることに強い反発を示す人もいるが、言い続けることで信頼してくれる人が着実に増えていると感じている」と話した。【360度VR動画ニュース】

(3)につづく

 




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