病気や高齢で外出できない持ち主を癒やす「旅するぬいぐるみ」たち

【阿部えりこ通信員=宮城県仙台市】6月8日から22日、写真展「今日も明日もぬいぐるみ日和 仙台巡回展」が仙台市若林区の「くわの木カフェ」で開催されました。展示されたのは、国内外の観光地で撮影された「旅するぬいぐるみ」の写真約70枚。可愛い写真をみながら飲食するお客さんも多く、期間中写真展は好評だったといいます。

大切なぬいぐるみの旅の写真で、外出できない持ち主を癒やす

主催したのは、横浜市のNPO法人日本ぬいぐるみ協会。病気などの理由で自分自身ではなかなか旅をすることができない人向けに、その人が大事にしているぬいぐるみを預かり、観光地などで「旅するぬいぐるみ」の姿を撮影して写真を贈る活動をしています。毎年首都圏で開催している写真展の巡回展として今年、初めて仙台でも展示会を開催しました。

ぬいぐるみは心を癒やす友であり、話し相手でもあり、病の人に寄り添い、不安を和らげてくれる効果があるといいます。同協会によると、高齢や病気の方などの外出が困難な方にとって、自分の大切にしているぬいぐるみが旅をした写真を見たり、ぬいぐるみが帰ってきたときに「楽しかったのだろうな」と想像したりすることが、癒やしにつながるのだそうです。

仙台巡回展では、同協会代表の小塚晴美さんの愛犬2匹をモデルに手作りしたぬいぐるみ「チョコ」と「ビル」を会員に預けて国内海外各地で撮影された写真も展示されていました。

ぬいぐるみを観光地に連れていく「ホストファミリー」も募集

今回の仙台巡回展は、仙台会員の橋本智子さんが、常連であるカフェに写真巡回展の協力のお願いをしたのがきっかけで開かれました。もともとぬいぐるみが大好きで、ぬいぐるみを通じて社会貢献ができるなら、と会員になったという橋本さん。「活動を知ってもらういい機会。会員として役に立てたと実感があります」と笑顔で話してくれました。橋本さん自身も、仙台の観光スポットをぬいぐるみが訪れているような写真を撮影することで、楽しい思い出になったといいます。

同協会は、ぬいぐるみを預かって観光地に連れて行き、写真に収める「ホストファミリー」役の会員を募集しています。会員メンバーは首都圏が中心ですが、今回の写真展で活動に関心を寄せる人々が仙台に増えれば、と期待を寄せています。

NPO法人 日本ぬいぐるみ協会http://www.nuigurumi.jp.net/

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