【連載】シニアネット仙台2016-高齢社会の自立をデザインするー

 仙台市の代表的な繁華街「一番町」のサンモール一番町商店街にNPO法人「シニアのための市民ネットワーク仙台(通称シニアネット仙台)」(丹野惠子理事長)の「一番町サロン」があります。20年ほど前、シニア世代がNPOを立ち上げ、多様な活動の拠点となるサロン的な場所づくりを自力で目指してきました。多くの高齢者たちがボランティアでサロンの維持運営にかかわっています。

 一方、財政難を背景とする介護保険法の改正に伴い、比較的軽度な要支援者を地域の介護力にまかせる流れが強まっています。「一番町サロン」のような、高齢者を地域全体でサポートする取り組みにも関心が高まっています。シニアネット仙台の20年の歩みを振り返り、自立型のサロンの意義や現状について報告します。【佐藤和文:メディアプロジェクト仙台】

さまざまな打ち合わせにも利用されているシニアネット仙台の活動拠点「一番町サロン」(佐藤和文撮影)
さまざまな打ち合わせにも利用されているシニアネット仙台の活動拠点「一番町サロン」(佐藤和文撮影)

(0)報告の前に・・・

 筆者は20年前、地元新聞社の記者として「夕陽は沈まない−豊齢社会の構築」というタイトルの報道キャンペーンに携わりました。シニアネット仙台はその延長線上に誕生しました。当時、日本でも民間非営利組織(NPO)の活動に期待する機運が盛り上がっている中、個人の立場でシニアネット仙台の運営に深くかかわるようになりました。まだ、40代半ばでした。

理事長を補佐する役割も引き受けました。ボランティア、非営利活動特有の上下関係や、身分上の権利関係、指揮命令系統のない、平場の人間関係が案外煩わしいことなど、多くの気付きと学びがあって、ちょうど10年でシニアネット仙台の運営を卒業しました。

以来、さらに10年!。間もなく満65歳になります。人口統計上、晴れて(?)高齢者の仲間入りです。いわば「現役の高齢者」であり、シニアネット仙台の当事者でもあった立場で、タイトルのようなリポートを読んでいただくに値する内容にすることができるかどうか、そもそも怪しいとみる向きもあるでしょう。

従来型の「客観性」「公正中立」を旨とするジャーナリズムや報道の観点からは、ややユニークな事例ともなりますが、「シビックジャーナリズム(パブリックジャーナリズム)」「ジャーナリストと市民活動(運動)の関係」「地域に根差したメディアの可能性」なども若干、意識しながら報告します。

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