【連載】シニアネット仙台2016-高齢社会の自立をデザインする(2)

 仙台市の代表的な繁華街「一番町」のサンモール一番町商店街にNPO法人「シニアのための市民ネットワーク仙台(通称シニアネット仙台)」(丹野惠子理事長)の「一番町サロン」があります。20年ほど前、シニア世代がNPOを立ち上げ、多様な活動の拠点となるサロン的な場所づくりを自力で目指してきました。多くの高齢者たちがボランティアでサロンの維持運営にかかわっています。
 一方、財政難を背景とする介護保険法の改正に伴い、比較的軽度な要支援者を地域の介護力にまかせる流れが強まっています。「一番町サロン」のような、高齢者を地域全体でサポートする取り組みにも関心が高まっています。シニアネット仙台の20年の歩みを振り返り、自立型のサロンの意義や現状について報告します。【佐藤和文:メディアプロジェクト仙台】

「シニアネット仙台」第一回はこちら

活動グループのよりどころに

<多様な関心を映す>

 「シニアネット仙台は単なる互助組織で、NPOとしては公益性に欠けると、ずいぶんと厳しい指摘も受けてきたんですよ」と、シニアネット仙台の前理事長、緑川斐雄さん(80)は、やや残念そうに振り返ります。緑川さんは、1999年(平成11年)にシニアネット仙台に参加しました。

 高齢者のパソコン活用を支援する活動と合わせて、目の不自由な人々のパソコン利用をボランティアとして手助けしてきました。事務局長理事から副理事長、理事長まで務め上げています。シニアネット仙台の「生き字引き」のような人です。シニアネット仙台とは別に、大手企業のOB組織を東北で初めて立ち上げ、支部にまで昇格させた経験もあります。一つの組織に縁ある人々のための「互助」の現場を自ら担ってきた人。だからこそ「シニアネット仙台に集まる人たちは、互助組織に来ているわけではないし、動機も、きっかけもまったく違います」という言葉に実感がこもります。

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