「する野球」だけが野球ではない

色川:僕が野球を通してやりたいことを、音楽で実現されていると聞き、感動しています。これからの野球は「する野球」だけではない。社会を支える野球も存在するはずです。僕はイランやパキスタンで代表監督を務めてきましたが、僕自身が野球を通して挑戦するのは、子供達の身近ないいロールモデルにならなければいけないという思いです。苦しかった経験を子供達にリアルな話として伝えたい。違う国で、違う言葉で野球を教えるのはとても大変で逃げ出したくなることもありますが、子供達にこの道を僕は作ったんだって胸を張って言えるように、そして子供達の勇気や覚悟につながるように、と自分自身が挑戦しています。

先日、子供達とアメフトを観に行ってきました。野球だけではなく、こういうスポーツあるんだ、と知ることが子供たちにとっての新しい扉になる。これから2020年に向けてスポーツが盛り上がるときに、スポーツを通してこういう選択肢があるんだ、という可能性を示したい。私も将来学校作りたいと思っているくらいなので、いろいろ勉強させていただきながら話を聞かせてもらっていました。

挑戦し続けている限り、失敗はない

猪股:色川さんの挑戦する姿勢が本当にすばらしいですよね。大人が子供達に示せるのは、挑戦する姿。大人が見せなければ、子供達も挑戦しない。挑戦する中で失敗することもある。失敗も含めて人生。失敗で終わったら失敗だけど、挑戦し続けている限り、失敗は、本当はないんです。フィギュアスケート選手の鈴木明子さんが「失敗は成功のためのプロセスのひとつだとわかった」と言っていました。我々大人が子供達にそれを示すことがとても大事だし、子供たちが新しいことに挑戦するきっかけをつくることがとても大事。色川さんのように子供達を海外に連れていったり、アメフトを見せたり、違う世界を見せることで、子供達の一歩につながるのでは。素晴らしい活動だと関心しました。

色川:私も日本で野球を続けているとき失敗が怖かったので、子供達の気持ちはわかります。今、今週どれだけ失敗した?というのを子供達に聞く会を開いています。そうすると、やっぱり出てこないんですよ。情報はたくさん知っていても、子供達が頭でっかちになり、知ったつもりになって挑戦しないでいる。僕は子供に、こんなに失敗したと伝えている。失敗は挑戦した人しかできないし、その過程を楽しむ、楽しくていいんだ、ということを海外で教えてもらいました。挑戦することが子供達の価値観としてかっこいい、ということになればいいなと意識しています。

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