「現状維持」では地域も選手も衰退する

猪股:トライアンドエラーですよね。トライするからエラーでるし、トライアンドエラーを重ねることで成功につながる。日本人は失敗を恐れるし、一回失敗すると修復できないという錯覚に陥る。でも本当は、エラーすればするほど成長し、成功につながる。子供達にそれを示しているのはすばらしいことです。私も町長になる前、二度落選しています。二度目で諦めていたら今の自分はない。国立音楽院のことも、行政と音楽院が一体になって学校つくるのは初めての試みです。現状維持しようと思うとエラーを恐れて、実はその地域は衰退していく。役所は「前例踏襲」をしがちですが、そうすると人口も活力も魅力も減っていく。エラー恐れずチャレンジすることが、街づくりでも非常に大事だと思います。

色川:自分が選手としてアメリカに挑戦したとき、現状維持できないとずっと思っていました。選手は怪我すると何ヶ月前に戻りたいと言いがちですが、僕はむしろ怪我をすることで昔の超えてグラウンドに戻りたいと言っていた。同じ位置に戻る必要は全くないし、新しいものをどんどん作って挑戦し続けていくというのが、同じだと感じて嬉しい。

猪股:私たちはとかくあの時代よかったよね、と思いがちです。でも、鈴木明子選手が興味深いこと言っていました。摂食障害になり、野菜などしか食べられなくなった。5ヶ月で10キロやせ、32キロまで痩せたという。周囲の支援や努力で復帰した。彼女が言うに、ジャンプが苦手だったらしい。でもなかなか一旦ついた癖が直らなかった。ところが筋肉が全部落ちてゼロからやり直さなければいけなくなり、鍛えなおしたら、自分の悪い癖がなくなってジャンプがやりやすくなったと言っていました。彼女もブランク前の2年前の自分に戻りたいと思ったことないそうです。ブランクは成長のための大事な時期だったのだということですね。我々も暮らしていく中でいろんな大変な時期があるけど、前に戻ろうとする必要は全くない。大変な時期が次の成長にとっての大きなステップになると思うんです。まちづくりもそう。今大変な状況だが、あの時代戻りたい、ではなくてこの時期はこれから町がよくなるための財産だったんだよね、と捉えて新しいことにチャレンジする方が素晴らしい地域になると思うんですよね。

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