【文・写真:安藤歩美=石巻市寄磯浜】宮城県各地で桜の花が満開となり、見頃を迎えている。石巻市寄磯浜に建つ崇徳寺では敷地内の樹齢100年以上のしだれ桜が見頃となり、13日に石巻市牡鹿地区の住民同士の助け合い団体「寄らいん牡鹿」が花見会を開いた。

石巻市牡鹿地区の住民同士の助け合い団体「寄らいん牡鹿」が花見会を開いた(2017年4月16日、安藤歩美撮影)

「きれいねえ」「本当に立派なしだれ桜だ」。この日の花見会には「寄らいん牡鹿」約50人の会員が参加し、青空に映える桜の花に感嘆しながら、記念撮影などを楽しんだ。お寺の本堂の中では三味線や大正琴のコンサートも開かれ、春にまつわる歌を住民たちが口ずさむ姿もあった。

崇徳寺の敷地内にある樹齢100年以上のしだれ桜(安藤歩美撮影)
本堂では大正琴のコンサートも開かれた(安藤歩美撮影)

複雑なリアス式海岸の浜ごとに集落が点在する牡鹿半島では、東日本大震災後、各浜で人口流出と高齢化が加速した。「寄らいん牡鹿」は危機感を持った牡鹿地区の住民たちが2014年、住民同士で支え合えるコミュニティを自ら再構築しようと結成した団体。現在は鮎川浜、寄磯浜、前網浜など、牡鹿半島のさまざまな浜に住む約80人が加入し、会員が病気になるなど日常生活を送る上で助けが必要になった場合、他の会員が家事や送迎などを助けられるような仕組みづくりに取り組む。

「お花見会など、定期的に会員同士が顔を合わせるイベントを開催することで、『元気?』と互いに声をかけ合える機会や関係性を築き、いざとなったときに助け合えるコミュニティを地道に作っていくことが大事」だと、代表の石森政彦さんは語る。震災後、仮設住宅への入居や移転の続出で住民が散らばり、元々あった「隣近所」のつながりが薄れてしまった、牡鹿半島の各浜。満開の桜の木の下で、浜を超えた新しい支え合いのしくみが、今年も育ちつつある。

本堂には寄らいん牡鹿の会員約50人が集まり、花見会を楽しんだ(安藤歩美撮影)

 






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