【女川ぐらし】女川ぐらしの終焉は、突然に。

【写真連載:女川ぐらし】アマチュア写真家の福地裕明通信員が、単身赴任先の宮城県女川町での暮らしを写真で綴る連載「女川ぐらし」。女川町のいまの日常風景を、生活者目線でお届けします。

【福地裕明】11回目の3月11日を迎え、さあ次は何を書こうと思案していたところ、思いも寄らない連絡がやってきました。それはなんと、人事異動の内示。唐突に4月1日付で女川を離れることが決まって、2021年3月11日は、自分にとって特別な日となってしまったのです。確かに、4年9ヶ月も女川に勤務していれば、そろそろ転勤も…という話もあるでしょう。これまでは女川に志願してきたこともあって、特に異動の希望も出してませんでした。

ただ、職場の後輩が育ってきて、自分が引っ張らなくてもよくなり、見守る機会が増えてきました。「いつまでも年寄りがいると、悪いよな」と思うようになってきたこともあり、「早くても(異動は)今年の夏かな」と勝手に考えていたんですね。それが四半期分早くやってきたようです。そんなわけで、心の準備が整わないうちに引っ越しの準備とか、お別れの挨拶回りをしなければならなくなったわけです。個人的な都合により、挨拶もできずに女川を去らざるを得なかったこともあり、バツの悪さも感じているところです。この場を借りてお詫び申し上げます。

女川在職中のラストショットは、職場での送別食事会でいただいた「おかせい」さんの女川丼。まさか、飲み会ではない送別になろうとは思いもしませんでした。(2022.3.24撮影)

女川でいちばん通ったところは…

単身寮が女川のいわゆるまちなかから離れた場所にあったことで、「これじゃ煮詰まってしまう」と通いはじめたのが、女川駅に併設する「女川温泉ゆぽっぽ」でした。単身寮に引っ越しをした2017年7月12日に初訪問してからこれまで134回通ってました。同年7月27日の手帳には「往復1時間かけて命のせんたく、リフレッシュ」と書かれていて、見返してみて笑っちゃいました。昨年5月の地震の影響から臨時休業が続いてて(最後にお世話になったのは2021年4月22日)、再オープンを心待ちにしていたのですが、在任中には叶わなくなりました。残念なことに先月16日の地震でも被害があったみたいで、再開時期が見通せなくなっているようです。

「女川温泉ゆぽっぽ」はJ R女川駅舎の2階にあります。一日も早い営業再開を心待ちにしています(2017.12.24撮影)

「ゆぽっぽ」を訪れる際には、夕食もセットとしていました。おそらく、一番通ったのは駅舎の道路向かいにある「三秀」さんでしょう。五目焼きそばや焼き肉飯が定番メニューでした。

「三秀」さんで一番いただいたのは「五目焼きそば」。ボリュームが多いので、「半焼きそば」と「半餃子」の組み合わせが多かったかも(2022.3.3撮影)

このほか「Yume Wo Katare Onagawa(現在はラーメン荘ヤマロク女川本店)」「あらどっこい」「佐藤貞商店/小さな珈琲店GEN」「金華楼」の各店をローテーションしてましたね。ゆぽっぽの休業とコロナ禍で夕食の機会が減ったのは残念でした。

2019年から2021年の3年で一番通ったのが、「三秀」(19回)ではなく「Yume Wo Katare Onagawa」(25回)だったのが驚きでした。人生で唯一いただいた二郎系ラーメンです(2019.9.18撮影)

飲み屋さんでは、ダントツに「かぐら」さんにお世話になりました。もちろん、「izakayaようこ」「ガル屋」にも。これらが「3本の指」ですね。飲み会、食事をひっくるめてここ3年間に限ると、意表をついて「かぐら」さんに一番通ってることが判明。自分でもびっくりです。もちろん、ここに紹介していないお店にも、それなりに顔を出してるつもりです(観光協会さんが発行してる飲食店マップに紹介されたお店はコンプリートしてるはず)。それにしても、どれだけ女川町に「投資」したのでしょう??多少なりとも経済貢献してると嬉しいな。

「三秀」や「「Yume Wo Katare Onagawa」で飯を食うよりも数多く足を運んでいた「かぐら」さん。2019年から2021年までの3年間で30回通ってました(笑)刺身は当然の如く美味しいけど、牛タンが隠れた絶品です(2017.9.30撮影)

女川ぐらしの締めくくりにあたり、思いの丈を綴ろうとしたらあまりにも長くなりそうなので、前後編、あるいは3部作とさせていただきますね。(続きます)

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