【衆院選宮城2024】小野寺五典候補(5区・自民)独占インタビュー動画と全文書き起こし

2024年10月27日は衆議院議員選挙の投開票日。TOHOKU360はNPO法人メディアージとコラボし、同団体の実施した宮城県内の各選挙区の候補者への独占インタビューをお届けしています。ノーカットの動画と記事を掲載しますので、候補者の人となりや政策を知るためにぜひご活用ください。

5区に立候補している小野寺五典候補(自由民主党)のインタビュー動画と全文書き起こしです。インタビュアーは阿部優香さんです。

特技は「水生昆虫の分類」

よろしくお願いします。自由民主党の政務調査会長をしております、小野寺五典と言います。私は宮城県の気仙沼市生まれ、気仙沼市育ちであります。大学を出た後、宮城県の職員として主に試験研究の仕事をしておりました。特技は、例えば水生昆虫の分類で、日本にあまりできる専門家はいないんですが、川に入って川の石をひっくり返すと、そこにいろんなトビゲラとか虫がいますよね。あの虫の生態を見て、この川って元気かなとか、ちょっと汚れてるかなとか、そういうことを実は研究者としてやっておりました。ですからその後、今の政治の仕事に行くというのはかなりこのギャップが大きいんですが、やはり自分が研究をしていた時の思いをいつも感じながら政治の仕事をしています。

ありがとうございます。前半は人柄を知るための質問をいくつかさせていただきたいと思います。まず趣味、特にストレス解消法のようなものがあれば教えてください。

趣味はテニスとスキーです。ですがなかなか行く機会が多くないので、また時間も取れないので、今は朝の散歩、これがストレス解消かなと思います。ただ残念ながら今、政務調査会長になると警護官が24時間着きますので。ですから散歩に行くとしても一緒に周りを守ってもらって散歩することになりますし、あまり自由に歩くことができなくなってしまいました。

あえて意地悪な質問をさせていただきたいと思います。苦手なことやものがあれば教えてください。

苦手なこと…。カラオケを歌う。それからナマコを食べる。それが苦手です。

ありがとうございます。では次に、子供の頃の将来の夢を教えてください。

やっぱりみんなプロ野球選手ですよね。初めはプロ野球選手になろうと思って少年野球やってたんですが、自分の能力の限界を感じて、その後テニスに変わって。テニスもプロになれればなと思って真面目に練習したんですが、そこまで行きつかず今のようなことになってしまいました。

すみません、ちょっと聞きづらいんですけれども、どちらの球団が好きで?

球団はジャイアンツ。理由はたった一つで、当時テレビをつけてプロ野球中継っていうと巨人戦しかやってないのね。それで帽子はYGという読売ジャイアンツの帽子。あれが野球の帽子だと思ってたから。逆に言うと多分ね、大阪とか日本全国の人たちはいろんな球団があって、そこを応援するチャンスがあったと思うんだけど、当時は楽天もないから、私たち宮城の田舎に住む人間は、巨人しか野球チームないんだろうということで、ジャイアンツ。だけどずっと今でも同じくジャイアンツを応援しています。

水産資源の政策実現をめざし、研究者から政治の道へ

プロ野球選手になりたかった時から、政治家を志すようになった理由やきっかけを教えてください。

あまりにギャップがありすぎて、間に少しいくつかありまして。県の仕事で研究者をやっていたんですが、例えば私のやっていた、川をきれいにしたいとか、あるいは川の水産資源を増やしたいとか、海の水産資源を増やしたいとか。そういうことを研究の場でやっても限界があるので、これはやはり政策として実現しなきゃいけない。そのためには政治家という仕事があるかなと、そういう思いで政治の方に向かいました。

現場で活動されてきて変えられないこともあって、政治家になるみたいなハードルっていうか、何て言うんですかね、すごく大変だったと思うんですけども、どうやって本当になろうって思いましたか。

まず県の職員で研究者でしたから、いきなり政治ってよく分からないので。そこで神奈川に松下政経塾っていう政治家を育成する、そういうところがあって、そこに実は入って政治というのを学んだというか。ですから今とは違いますが、立憲民主の野田総理とか、それからこの間総裁選で頑張っていた高市さんとか、みんな政経塾の先輩後輩。で、宮城県であれば村井知事も本当に同じ屋根の下で一緒に研修をしていた仲間です。そういうところで政治を身近に感じて、その後、今の仕事になったというのがあります。

予算委員長として大臣を仕切る「行司役」務める

政治家っていうものを漠然と有権者が考えると、何か国のことやってるんだなっていうふうにしか分からなくて、予算委員会の委員長をされてきたと思うんですけども、どのような仕事をされましたか?

まず政治家って何をやっているか、特に国会議員なんですが。2時間ドラマとか連続ドラマで、大体最後に黒幕で出てきて悪い人って、だいたい政治家ですよね。特に国会議員とかはどちらかというとそういうイメージがあると思いますが、私たちが普段やってる仕事というのは、実は法律を作る仕事。例えば中学校まで必ず行って勉強しなきゃいけないとか、国民は納税の義務がありますとか、いろいろな法律で決まってることありますよね。そういう法律を作るのが、まず国会議員の仕事。で、その法律は例えば地域を回ってて、「こういう問題があるね」「これを何とかしてほしいね」「子育て支援もっとやってほしいね」「農業支援もっとやってほしいね」そういう声があると、それはやっぱり法律という形でしっかり政策にすると、みんな守らなきゃいけないのでその方向に国が進んでいく。これがまず大事な仕事です。

もう一つは、それを進めるためには予算が必要になります。子育てにしても、医療福祉の充実にしても、あるいは農業支援で新しい農機具を整備するにしても、予算が必要になります。その予算を国全体で取って、そして予算をいろんな部署につけていくと。復興とか、あるいは道路とか、つけていく。そういう仕事も、政治のところでやる仕事。ですから、かなり私たちの暮らしに直結する仕事があります。

で、私がこの間までやっていた予算。実はそれだけ大きな仕事をしますから、国の中には学校教育をやる文部科学省とか、あるいは道路の関係をする国土交通省とか、外交をやる外務省とか、防衛をやる防衛省とか、そういう役所に分かれてると同じように、国会にもそれと同時に同じ委員会があります。国土交通委員会とか外務委員会とか。で、そういう委員会はいくつかあるんですが、その中で一番重要だと言われてるのが、全てに関係する予算、この審議をするのが予算委員会。ですから、予算委員会には全ての大臣が必ず出席します。総理大臣も、かなりの頻度で出てきます。それを仕切るのが予算委員長。

この間まで、例えば、国会中継をテレビやるじゃないですか、NHKの。あの時に映る画面は、実は予算委員会が主に映ってる。そこで委員長ですから真ん中に座ってて「内閣総理大臣」、こないだまでは「岸田文雄君」って言って総理を君付けにして、答えに立ってもらう。で、野党の方から質問すると、例えば「野田佳彦君」って質問すると、総理を呼び出して答えさせる。そういうような委員会の行司役ということになります。

で、実は委員長というのは総理大臣が選ぶわけでもないんです。国会議員全員が総意で委員長を選ぶので、私は決して自民党から選ばれたわけではなくて、全国会議員から全会一致で予算委員長を選ばれているので、何か政治的に今いろいろ問題になってるような、政治資金の不記載の問題が私に仮にあったりですね、あるいはいろんな問題があったら委員長になれないんです。委員長というのは、そういう意味では公正中立でやっていく。特に一番重い委員会が予算委員会。非常にやりがいのある委員会だと思います。

法律・予算の原案を作る政調会長を担当

今は自民党の政調会長をされていて、今どのような仕事がやられているかお伺いしたいです。

まず国会は国会で皆さん集まって議論をするんですが、その元となる、例えばいろんな法律の原案とか予算の原案とかというのは、基本的には与党。与党というのは自民党と公明党さんなんですが、そこで作って、そして政府にこういう形でやっていいですよって、ある面では二人三脚でやる仕事なんです。

で、今、政務調査会長というのはその法律全部、それから国の予算全部、この原案を作る仕事となりますので、ある面で、自分で言うのも変ですがとても重要な仕事です。ですから私は大臣、過去何回もやってますが、それ以上に実はこの政務調査会長というのは、与党の自民党の場合はとても重要な仕事ということになります。そういう立場なので、ずっと警護されてこの仕事をしていると言うことです。

すごく知らないことばかりで勉強になりました。ありがとうございます。政治家としての野望とか、何か成し遂げたいなって思うことがあれば教えてください。

政治家になった原点というのは、一つはこの国を良くしたいってこともありますが、やっぱり自分の故郷(ふるさと)、ここを良くしたい、そういう思いがあります。私の場合には宮城県の県北エリアですから、農林水産業、これが主産業ですし、それから過疎化が進む地域、そしてまだまだ国でやらなきゃいけない仕事がたくさんあります。例えば大雨が急に降った時には洪水が起きやすい地域でもありますし、あるいは震災の時にはやはり東日本大震災で大きな被害を受けた地域でもありますので、何かあったら国が直接すぐ支えなきゃいけない、そういう地域だと思っております。大変やりがいがあります。それをまずコツコツやっていくことだと思います。

政治資金問題「透明化を」

次に、政治資金に関する法律の改定もありましたが、今後の政治資金のあり方についてどう思っているかなっていうのをお聞きしたいです。

まず透明性ですね。やはりどうしてもいろいろな法律を作ったり、あるいは支えてくれるスタッフの人件費だったり、そういう政治資金というのはかかってしまいますので、それを例えば自民党の方から支援があったり、あるいは自分達が応援してくれる人達に少しずつお金を集めて頂いたり、そういうことで運営をしています。

で、問題なのは、それをきちっと透明化すること。どういうところからどういう援助がありましたか。寄付がありましたか。それを何に使いましたか。これをしっかり透明化して、不正がないように心がけるということ、これが私は重要なことだと思います。

「有権者が議員を選ぶことは総理大臣の仕事につながる」

では次で最後になります。政治への関心が低くなってしまったりとか、期待が持てないという人もいると思います。そういった有権者の方に向けてメッセージをお願いします。

そう思われている方が多いとすれば、ひとえに私ども、私だけではなくて政治家全体として深く重く受け止めなきゃいけない言葉だと思っています。ただぜひご理解いただきたいのが、普段なかなか毎日テレビでいろんな国会の仕事を映すわけではないので、なかなか分かっていただけない部分もあるんですが、実は基本的にはもう毎日実は国会ってのはやっています。国会会期中はですね。

で、土日は私ども地元を回って、いろんな声を聞いて歩いております。そういう姿を見ていただいて、ああ自分たちの考え、思ってることが実はきちっと政治の場で、法律として、予算として反映されるんだなと、そういう風にご理解いただけるようなことをしっかりやっていきたいと思いますし、そして何よりこの国は民主主義のルールで成り立ってる国です。

内閣総理大臣は誰が選ぶかっていうと、実は私たち衆議院の国会議員約480人が投票して総理大臣を選びます。ただその480人を誰が選ぶかっていうと、地元の有権者の方、全国の有権者の方が選ぶわけです。そういう意味では、自分たちが選んでることが結果としてその総理大臣につながり、その総理大臣がやっている仕事につながるということ。それをぜひよくご理解いただいて、政治参加、これがとても重要だと思っています。

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