明日25日はいよいよ仙台市議選の投開票日。投票を前に、「誰を選んだらいいのかわからない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。エフエムたいはくパーソナリティーの鈴木はるみさんはこれまで、仙台市議会議員全員に番組への出演を依頼し、出演に応じた44人に自身の番組内で独自インタビューをしてきました。議員へのインタビューや市議会の傍聴を続ける中で感じた「市議会議員」への印象や期待を含め、有権者へのメッセージをTOHOKU360に寄稿してくれました。
市民生活に直結する重要な役割を担っている「市議」
「こんなにたくさんの仕事をしているのか!」私が市議会傍聴や議員との直接対話で最初に感じた率直な感想は、この一言です。
彼らは市民に最も近いところで、市民の声に耳を傾け、問題解決のために日夜働いている。(例外もおられるかもしれませんが)多くの市議は、驚くほど真摯に市民のために仕事をしています。
しかし、その活動実態がほとんど市民に知られていないばかりか、むしろ「何やってんだ」という目で見られている。こんなに残念なことはない。実にもったいないと思います。
地方議員の活動は地味で目立たないかもしれませんが、市民生活に直結する重要な役割を担っています。それだけに、選挙で「誰を選ぶか」は、市民にとって大切な選択です。
しかし、「誰がどういうことをしているのか分からないから、誰に投票していいか分からない」という声を多く聴きます。市民の手元にある情報があまりにも少ないというのです。
確かに、日頃から関心を持ち、市政報告会に出向いて議員と意見交換したり、議会を傍聴したりしていなければ、情報もなく判断のしようもないでしょう。しかし、忙しい日常を送る多くの方にとって、そこまでするのは「ハードルが高い」ことでもあるでしょう。
市議会HP「一般質問」を見ると、議員の課題認識がわかる
では、そうすればいいのでしょうか?
実は、誰でもすぐにできる簡単な方法があります。市議会のホームページをチェックすることです。ここには、過去の定例会の録画が公開されています。特に「一般質問」でそれぞれの議員が取り上げた内容を見ていくと、その議員の課題認識の在り方がわかります。例えば、「子育ての問題を熱心にとり上げている議員だな」とか、「財政のことを繰り返し取り上げる議員だな」という具合です。さらに“定点観測”することで、議員ごとの傾向もよりはっきりと見えてきますし、課題の取り上げ方にしても、「きちんと現地に出向いて調べたのだな」とか「ただ抽象的な一般論を述べてるだけだな」というように、いろいろなことに気付きます。動画で見る議員の態度から何かを感じることもあるでしょう。
このように、議会に公開されている過去の動画を見るだけでも、たくさんのヒントが得られます。年4回の定例会があるたびにこうしたチェックをしていれば、4年後にはあなたの目は相当に肥えているはずです。「自分の大切な一票を投じたい」と思える議員も見つかっていることでしょう。
市民と議員の距離が近くなれば、社会は変わっていく
もちろん、時間が許す方には、直接議会へ出向いて傍聴することをオススメします。生の現場では、録画では見えないものがたくさん見えてきます。一見、議会傍聴は退屈そうに思われるかもしれませんが、細かい情報を読み解いていくと、実はこんなに面白いものはありません。
あなたの1票を「活きた」ものにするためにも、ぜひ一度、議会に出向いてみてはいかがでしょうか?もしかすると、議員と話をする機会に恵まれるかもしれません。これまでとは違う行動によって、あなたのほうから議員との距離を縮めていけるのです。
市民と議員の距離がもっともっと近くなれば、きっと社会は変わっていくと思います。
これまでとは違う一歩が、未来の扉を開く。未来を変えるのはあなたです。