【コロナ時代、仕事に向き合う人々】出血価格で家計と地域コミュニティを応援

【相沢由介(IN FOCUS)】新型コロナウイルスが猛威を振るう中、多くの人がこれまでとは違う仕事の仕方を模索しています。仕事中の感染リスクに対し、自分の仕事への義務や責任を全うしようとする人、また、選択の余地なく生活のために働き続けなくてはいけない人もいます。私たちはもう、コロナ禍以前の世界に戻ることはできません。経済の停滞も感染リスクもすでに日常であり、その中でそれぞれの人が日々自分の仕事と向き合っています。

仙台市の精肉店「新田ミート」では、東京都の週末外出自粛要請や東京オリンピックの延期決定など、新型コロナウイルスがあらゆる経済活動に影響し始めた3月から「家庭応援価格」と銘打った1グラム1円の唐揚げがメニュー入りし、今では店の看板商品となっている。

5月11日には、「コロナに負けるな!」という売り文句で、100円の唐揚げ付き牛タンカレー弁当を100個限定で販売。その売上はすべて近所の障害者施設に寄付した。「売名行為っていうのね、みんな嫌うけど俺は好きなんだよね。もっとみんなでやったらいいんだ」と、店主の新田力(にった ちから)さんは笑う。

併設した焼き肉屋は4月から休業中だが、幸い「ステイホーム」が呼びかけられる中で家庭での食料品の需要が増え、肉や弁当の売上は伸びているという。

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