【高校生が取材した沿岸部の今】東日本大震災から10年を迎える仙台市沿岸部の今を知り、伝えようと、尚絅学院高校インターアクト部の生徒たちは昨年から、宮城野区中央市民センターのもと沿岸部各地で取材活動を行ってきました。震災当時幼稚園生や小学生だった高校生たちは、取材を通じて何を感じたのでしょうか。TOHOKU360では4回にわたり、高校生たちがこの一年で執筆した記事を掲載します。
標高3メートルで「日本一低い山」として知られる、仙台市宮城野区蒲生の「日和山」。現在も復興に向けた活動が続いています。
江戸時代に作られた日和山は1991年、6.05メートルの高さで「日本一低い山」に認定されました。1996年7月に大阪湊区天保山が国土地理院の地形図に掲載されると、日和山は日本で2番目に低い山となってしまいました。
2011年、東日本大震災の津波の影響により山が削られ、日和山は地図から消滅してしまいます。しかしその後、地域の人々が立ち上がり保全活動や広報活動をしたことで、マスメディアにも数多く取り上げられるように。2014年には国土地理院が標高3メートルの山と認定し、再び「日本一低い山」として復活を果たしました。
日和山はもっと沢山の人に来てもらい、今よりもっといい観光地にするため整備工事を行っています。また、今は日和山に来てくれた人々に手形ハンコを準備する活動なども行っているそうです。
ちなみに、「日和山」という名前の山は現在、東北地方に16カ所、宮城県内では、ここ仙台市宮城野区の他に、石巻市、名取市の閖上、塩竈市の寒風沢の4カ所にあります。
日和山には「登山口」や「バス停」、「落石注意」という、高さに合わせたかわいらしい装飾があります。また、登頂後、高砂市民センターでは、登ったことの証明をする番号がついた登頂証明書がもらえます。訪れる人を楽しませている工夫のひとつです。
そんな日和山はインスタ映え間違いなしのスポットなので、若い世代にも人気が出ると思います。今回の取材活動を通じて、私達のような若い世代は、日和山を語り継ぐ者として、使命感を持ち続けることが大切であると思いました。
(取材・執筆・動画制作:小山香菜子、柄目桃花、千代谷心路、橋本結花)
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