【鈴村加菜】4月20日、仙台市と韓国・光州広域市は姉妹都市締結20周年を迎えました。韓国ブームも冷めやらぬ中、今年の10月にはこれを記念して「日韓文化交流フェスティバル」が勾当台公園市民広場で開催される予定です。この節目の年を韓国料理大好き通信員としてもぜひ盛り上げていきたい!ということで、東北大学言語・文化教育センターで日韓比較文化論などをご専門とする金鉉哲准教授に、韓国・光州がどんな都市なのか聞いてみました。
BTS・J-HOPEさんも出身。韓国有数の文化都市
光州はソウルから高速鉄道で1時間ほどのところにあります。人口は150万人ほどで、東北地方の中心・仙台と同じように、全羅道という地方の中心的な都市です。伝統芸能「パンソリ」の本場で、2年に1度「光州ビエンナーレ」という世界的な美術展覧会が開催されることでも有名です。
そんな文化都市である光州出身のアーティストも多いそうです。BTS(防弾少年団)のJ-HOPEさんが光州出身ということで、SNS上では、仙台や東北地方のARMY(BTSのファンのこと)の間で両市が姉妹都市であることが度々話題になっています。
「食の都」として名高い光州
光州は「食の都」としても有名です。何か特別な名物がある、というよりも、ずっと昔から家庭料理の味のレベルが高いのだそうです。金准教授によると、古くから「光州出身のお嫁さんを貰えば一生美味しいご飯が食べられる」と言われているほどで、このような表現は韓国ドラマなどにも登場するそうです。
「光州世界キムチ祭り」は年に1度開かれ、キムチに関する展示やキムチづくり体験など、とにかくキムチに関する様々なプログラムが数日間にわたって行われるそう。このようなお祭りが開催されるのも、光州の食のレベルの高さを表しているようです。
苦難の歴史から生まれた「自由」を求める精神
光州を含む全羅道は1000年以上前には「百済」という国があった地域です。「百済」は三国時代を経て「新羅」によって滅亡することとなりますが、その後の朝鮮半島の歴史において、この地域の人々は中央集権から警戒され、ときには差別の対象となってきたそうです。
また、光州は現代では「光州民主化運動」によって民主主義の象徴とされています。1980年の5月、軍による民衆デモの制圧によって多くの市民が犠牲となりました。この出来事を描いた映画「タクシー運転手」は日本だけでなく世界的にヒットし、評価されています。
金准教授は「光州の人々はこのように厳しい歴史を歩んで来たことで、歴史や文化に誇り持って守りながらも『新しいもの』を求める気質、そして『自由』を求める精神を持っているのではないか」と、その特徴をまとめて下さいました。
10月開催予定の「日韓文化交流フェスティバル」
姉妹都市提携20周年を記念し、10月には仙台市で記念イベントが企画されています。
Gaja-Go!日韓文化交流フェスティバルin仙台 -仙台·光州姉妹都市締結20周年記念-
日時:2022年10月22、23日
場所:勾当台市民広場
今後の追加情報はGaja-GoのInstagramをご覧下さい。
このほかにも、この1年を通して20周年を記念したイベントが行われるそう。韓国、そして光州についてより深く知るきっかけになりそう!とわくわくしています。
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