住宅地の真ん中で見つけた「国語が学べるカフェ」  仙台・八幡

前川雅尚=仙台市】八幡町の大通り・県道31号から、八幡と柏木の境の道を北に進んでいくと、青い暖簾が見える。「国語塾とカフェ」? 

不思議な組み合わせが書かれている暖簾の奥には何があるのだろうと気になってしまい、ご夫婦で営んでいるこのお店「THINK」のオーナー・佐々木瑞穂さんにお話を伺った。

県外の生徒も通う人気の「国語専門塾」

オーナーの佐々木さんは、大手学習塾に25年間講師として勤務していたという教育のスペシャリスト。学習塾の仕事を通して培った教育のスキルと趣味で勉強していたコーヒーを組み合わせ、2019年に「THINK」をオープンした。ご夫婦でカフェを経営しながら、夫である佐々木さんが奥にある教室で国語塾を営んでいる。

なぜ国語に特化した塾にしたのか。それは学習塾に勤務している際、「教科の中で最も大切な科目である国語に、力が注がれていない現実がある」と感じたからだそうだ。インターネットが身近なものとなり、人々が受け取る情報が増えている時代。それを読み解く力が必要にも関わらず「国語の教育が疎かになっている」と感じ、国語を専門にした塾をオープンしたという。

(カフェを抜けると国語専門塾がある)

個別塾という形で、1コマ2人まで。始めに苦手科目のヒアリングとテストを実施し、課題を可視化してから学生に合わせてカリキュラムを作成。作成したカリキュラムを基に個別授業を進めていく。週に一度の授業と、次の授業までの課題を出し、タブレットで進捗を確認。日々課題を解決しながら、間違った問題を中心に苦手分野を分析する。「授業では苦手分野を中心に教え、成長へと繋げていくようにしている」という佐々木さん。現在、小学生から高校生まで30人近くの児童・生徒が通っており、山形や福島といった県外から通う生徒もいるという。

「対面で教えられる授業は貴重な時間なので少しでも無駄にしたくない」。児童・生徒は子どもと扱われがちだが「一人の人間として向き合って教える姿勢を大切にしている」という佐々木さんの教育への熱い気持ちが伝わってきた。

カフェで大人もゆっくり勉強や読書を

THINKのもう一つのテーマであるカフェは、佐々木さんが趣味で勉強してきたこだわりのコーヒーと、奥様がコーヒーに合わせて手作りしているお菓子が楽しめる。

コーヒーは主流の深入りではなく、豆の本来の味が楽しめるよう浅煎りでフルーティーな酸味が感じられるサードウェーブコーヒー。コーヒー豆は時期によって変えており、他ではなかなか飲めないミャンマーやラオスなど東南アジアの珍しいコーヒーも味わうことができる。新たに焙煎機も仕入れ、「これまで以上にこだわったコーヒーを煎れることができるのが楽しみ」だと言う。

コーヒーと合わせて楽しめるお菓子の看板メニューは手作りマフィン。中でもおすすめは、八幡町で江戸末期から続く老舗の庄司屋醤油店の味噌を使用した「仙台味噌マフィン」。「ここの味噌でつくると風味が全く変わる」といい、コーヒーと一緒に楽しめるよう、味のバランスを考えて作っている。サクッとした食感とくるみの香ばしさが口の中に広がる、甘みと味噌の風味のバランスが絶妙なマフィンだ。

(マフィンは仙台味噌の他、シュガープレーンやチョコレートもある)

カフェは時間を気にせず仕事や勉強でゆっくり使ってもらいたいそうだ。夜10時まで営業しているので、仕事を終えてからゆっくり過ごすこともできる。

子どもたちは学習塾で学び、大人はカフェでゆっくり勉強や読書が楽しめる。オーナーご夫婦の人柄がつくりだす心地良い空間に、思わず自然と長居してしまいそうだ。

【店舗情報】
THINK coffee and snacks
営業日時:月~金 12:00-22:00 / 土 11:00~20:00
定休日:日曜日
住所:宮城県仙台市青葉区柏木2-6-21
TEL:022-341-4737
HP:http://thinkcoffeeandsnacks.mystrikingly.com/

この記事はTOHOKU360とYotsuya Canalが今年2月に開いた「東北ニューススクール in 八幡町」の受講生の記事です。受講生たちが独自の視点から、歴史と伝統が根付く「八幡町」の魅力やユニークな人、活動を掘り下げて取材・執筆していきます。ご期待下さい!