7月21日に投開票日が迫る、令和元年の参院選。TOHOKU360ではNPO法人メディアージの協力を得て、3人が立候補する宮城選挙区の各候補者に関する情報をお伝えしていきます。
投開票日まで一週間余りとなった三連休初日の7月13日の、自民党・愛知治郎候補の街頭演説全文です。[撮影・編集:NPO法人メディアージ]
「大変厳しい厳しい選挙」
改めましてみなさんこんにちは。本当にお忙しい中こんなにも大勢にお集まりいただきましてありがとうございます。大変、厳しい厳しい選挙、そう言われておりますが、そんな中でも、みなさんは私を変わらずお支えいただいております。改めて心から心から、感謝を申し上げます。ありがとうございます。
皆さんの支えがなければ、やはり戦うことも難しい、それが選挙であります。このご恩は一生忘れることはありません。本当にありがとうございます。
この選挙、苦戦を伝えられている理由はいくつもあります。一つはやっぱり、私の実力不足。そして、不徳の致すところだと思います。ただ一方で、相手候補がいろんなことを言っている、それが多くの皆さんに伝わって、確かに効果があるんだろうな、そういう主張もございます。
「消費税を止めてしまえば、年金や医療制度は崩壊してしまう」
その一つは、消費税、であります。はっきりとやはり、私も申し上げておかなければなりません。相手候補は、 消費税を撤廃し、いずれ撤廃し、ゼロにする、という話をしております。それは、政治を経験した者、いろいろなこの世界を見た者であれば、不可能であるということは、はっきりと分かります。だけれども、一般の方からすると、税金は払いたくないものであります。やっぱり、ゼロの方がいい、それが心に響く。これは、仕方のないことかもしれません。
しかしはっきりと申し上げておきます。今、消費税収、1年間で約24兆円ございます。一方で、年金にかかる費用は1年間で12.7兆円。医療にかかるお金は1年間で11.9兆円であります。年金と医療を合わせただけで、この消費税の財源は全て使い切ってしまいます。
逆の面でいうと、消費税を止めてしまえば、年金や医療制度は崩壊してしまう。財源がなくなってしまう。私は、我々は、そんな無責任なことは言えないし、できません。年金や医療、国民の皆さんを守るための大切な大切な社会保障は、責任を持って守っていく。これが責任与党、そして私の使命であります。
恐れず怯まず、ここはしっかりとお伝えをしていかなければなりません。ぜひ皆さんもこのことを他の方、一人でも多くの方にしっかりと伝えていただきたい。そんないい加減な話はない。打ち出の小槌はありません。しっかりとみなさんにお願いをして、責任を果たしていく、そのことを改めて私にやらせていただきたい。心からお願いを申し上げます。
そして、我々、全世代型の社会保障制度を構築して参ります。この社会保障制度、一世代が負担や給付を受けるのではなくて、各世代が公平に負担を分かち合い、そして、各世代に光を当てていく、そういった制度であります。
若い世代、子育て世代にもしっかりと支援をしていく。子育て、私も経験し始めて、なるほど大変だなと思いました。やっぱり若いお父さんお母さん、大変な思いをしていると思います。そういったみなさんを応援していく。子どもは宝であります。社会全体で支えていくのが私はすばらしい姿だと思います。ですから、若い人たちを応援していただきたい。子育ての、幼児教育の無償化、幼児教育・保育の無償化、財源を確保して、しっかりと進めて参ります。
「無理やり最低賃金を引き上げれば、雇用が失われる危険性がある」
もう一点、今日お話ししたいのは、経済であります。やはり、アベノミクス、相当な実績を上げ、雇用は改善し、GDPも大幅に上がっているのは事実でありますが、みなさんの生活にとってまだまだ不十分であるとのご指摘も確かにあります。
だから、しっかりとした政策を改めて打っていかなければなりません。私は大事なのはやはり、所得だと思います。この所得を上げていくことで、経済の好循環を生み出していく。個人消費を伸ばしてく。そういう政策をとっていかなければなりません。
ここで改めて、申し上げなければならないのは、相手候補の主張であります。まず、立憲民主党さんはこう言っております。最低賃金を引き上げます。5年間で1300円にしますと言っております。今、宮城県の最低賃金は約800円であります、800円。しかしそれを、5年間で1300円にするということは、1年間で100円ずつ上げていく。1年間で10%以上を上げていくことになります。これではさすがに、中小企業は持ちません。逆に、雇用が失われていく危険性があります。
同じようなことを韓国で、文在寅政権がやりました。無理やり最低賃金を引き上げたおかげで、経済は低迷をし、リーマンショック以来の低水準に今なっております。また雇用は失われ、失業率は上昇し、若者の失業率は10%を超えています。 同じようなことをしては、決していけません。日本では間違った道をとってはいけません。ですからそういった、無理やりの政策をとるわけにはいかないんです。
しかし一方、相手候補はこう言っております。最低賃金を2000円にする。これは極論であります。もし2000円にするのであれば、中小企業どころか、大企業も潰れてしまいます。また、国からどんどん企業が流失していってしまいます。そんなことをさせてはいけません。しっかりと、雇用を守り、そして賃金、所得を上げていく。
私は財務副大臣時代に、ある1つの法案にかかわりました。所得拡大促進税制という税法なんですが、これは会社において、社員の皆さんの給与水準を上げた、一定水準上げた会社に税制の優遇措置を与える、という制度であります。ただ、一定の効果はありましたが、残念ながら制度が複雑であったことと、規模が十分でなかったので、効果が限定的であります。この制度、私にもう一度国政を担わせていただければ、大幅に拡充をして、そして賃金、所得を上げていく、そういった政策を実現していきたいと考えております。
「健全な金利をつけて、経済を成長させていきたい」
もう1点だけ、お話をさせてください。この日本の経済、デフレから脱脚できていない、最も大きな原因は私は、金利だと思っています。金利です。利息です。皆さん、2000万円という数字、いろいろありますが、一生懸命貯金して、どうですか。いくらでもいい、貯金をした時、どうですか。ここ四半世紀、全く利息がついてないじゃないですか。何百円、何十円、何百円というレベルなんです。これでは、気持ちが前向きになるはずはないんです。
どんなにお金を持っている人であっても、結局は、高齢者になったときに年金だけじゃ十分じゃない。貯金を切り崩して生活をする、やっぱり不安になりますよね。2%でも3%でもついていれば、その分余裕ができて、美味しいものを食べれる、お孫さんにお小遣いをあげれる、旅行にも出かけられる。そういった余裕が、国の経済を回していきます。
ぜひをそれをわかっていただきたい。私は金利をつけていきたい。健全な金利をつけることで、経済は成長して参ります。個人消費は伸びていく、そのことを何としても実現していきたい。私は黒田日銀総裁とずーっとこの議論をしておりますが、今回の選挙で皆さんの前でお訴えをします。私の考え方はしっかりとした金利をつけて、経済を成長させることなんだということを、黒田総裁に改めて申し上げていきたいと思います。
「再び国政の舞台に」
どうか今回の選挙、大変厳しい選挙ではありますが、皆さんの力で私を再び国政の舞台に押し上げていただきたい。心から、ありがとうございます。お礼を申し上げる次第であります。
最後になりますが、私とともに戦っている、参議院の全国比例、一人はここにいます、和田政宗さん、以前は一緒に戦いました。しかし、議席が一つになったので今回、選挙区と全国比例区で力を合わせてたたかって参ります。どうぞよろしくお願い致します。
そして、与党公明党の若松謙維さん、私の大学の先輩でもあります。とても気のいい、面倒見のいいすばらしい方であります。復興の仕事も一緒にしました。この方も応援をしていただきたい。お願いを申し上げます。
最後になりますが、改めて厳しい選挙であります。しかし、残された10日間、全身全霊、私の全てをかけて戦って参ります。皆様方には、最後の最後まで、愛知治郎、ご支援賜りますように心から、心から、お願いを申し上げまして、私のお訴えとさせていただきます。どうかよろしくお願いを申し上げます。最後までがんばって参ります。どうぞよろしくお願い致します。