【写真と詩の連載】もうちょっと後で光って #6

なかなかできなかったけれど
電話を捨てた
ぼんやりと「できなかった」の正体が見えてくる
今までもそこにあった
だけど それがわからなかった
小さくまとまった髪を
強く 掴んで ぼくをその中に置く

形のあるものは
答えのように振る舞う
ひとつ
いちまい
壊してしまうことが
剝がしてしまうことが
一緒に考えるということなのだろう

ひとりぼっちの月から
いくつもの夜が生まれる
子どもたち
キラキラ 子どもたち

仙台在住の詩人・武田こうじさんによる写真と詩の新連載「もうちょっと後で光って」。TOHOKU360にて2020年5月より、週末に掲載しています。

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