【光森史孝=バリ・ウブド村】今日、ビラ・ビンタンの敷地内にあるヒンズーの祠のお祭りが行われました。バリでは圧倒的多数のヒンズーの家庭や各種の事務所、商店、棚田の田んぼなどには、必ず祠が設けられています。ご先祖の神々や多様な神々に、感謝を捧げるための祠です。多い家庭では5〜6棟の祠も見られます。ビラ・ビンタンとビンタン・ダイニングの敷地内には2棟の祠があります。
210日に1回行われるヒンズーの祠でのお祭り
この祠のお祭りは、バリの暦で、210日に1回、行われます。210日というのは、こちらの暦の上では1年に当たります。そして、ビラ・ビンタンのお祭りは、ヒンズーの最大の祭儀、ガルンガンの5日前に必ず行われます。
今日は朝早くから、ボンさんが、自分の暮らすバトゥ・ブランのマンクウ=お坊さんや親戚の人たちに依頼して、たくさんのお供えや祠の飾りを準備して、やってきました。皆さん、祭儀の際の正装です。飾りつけが終わった後、マンクウの読経が始まり、私たちも列席して、聖水を受け、お祈りを捧げました。
お祭りで忙しい11月
ガルンガンの数日前というのは、ヒンズーの人たちにとって、お日柄がいいようです。結婚式が各地で行われており、同じ村内で、2軒も3軒も門飾りが見られます。また祠などの祭儀も同様で、きれいに祀られた祠を、あちこちで見かけます。
そして、あと数日で、いよいよガルンガン、クニンガンです。これは日本の迎え盆、送り盆のように、年に一度の大きなお祭りです。天上界に昇られて神様になられたご先祖を、お迎えするために、各戸の門口に、ペンジョールという竹の飾りを立て、村内のお寺や、敷地内の祠を飾ります。
210日に1回の祭儀、今回は11月1日がガルンガン、11月11日がクニンガンです。この日に備えて、私どもの暮らすブントゥユン村・サクティ村だけでなく、島中の人々が今、忙しく立ち働いています。
【光森史孝】1995年、神戸新聞社在職中、友人ら5人とインドネシア・バリ島のウブド村にコテージを取得し、神戸新聞社を定年退職後、ウブド村に移住。コテージ「Villa Bintang Ubud(ビラ・ビンタン・ウブド)の経営をバリの古くからの友人に委ね、バリ島の環境保護のための植林活動や日本・バリの高校生交流の手助けなどをしながら妻と二人で暮らしている。ウブド村の日々をつづったメーリングリスト「ウブド村暮らし通信」を発行。「TOHOKU360」には「ウブド村」通信員として参加、「ウブド村暮らし通信」から選んだ記事を不定期で掲載中。