【高橋航輝(雫石高校)=東北ニューススクールin雫石】岩手県雫石町にオープンしたバッティングセンターが、連日大盛況だ。特に子供達に大人気で、学校が終わった後には、たくさんの子供達が集まっている。だが、このバッティングセンターは、ただのバッティングセンターではない。「手作り」バッティングセンターなのである。いかにしてこのバッティングセンターを作ったのか。代表者のハクセル美穂子さん(43)に話を聞いた。
高いなら、作ればいい
このバッティングセンターは、今年6月頃にオープンしたのだが、計画は3年ほど前からしていた。交通の便などを考慮し、土地を決める際に時間がかかったという。ハクセル氏によると、バッティングセンターを業者に依頼して作ると、バッティングマシンやネット、ボール、バット、屋根付きの施設等の他にも色々とお金がかかり、少なくとも1億円近くかかるという。そこで、ハクセル氏は手作りすればいいと考えた。
現在バッティングセンターに張られているネットは、全て手作りであり、鉄パイプにしっかり固定されている。設計などは、知り合いの大工に頼んだ。そして、肝心のバッティングマシンは、楽天市場で購入した。こうして、手作りのバッティングセンターは業者に依頼するよりも、安く作ることができた。
しかし、弱点もある。それは、照明がないことと、屋根がないことである。だが、ハクセル氏は「もっとバッティングセンターが儲かったから照明も付けますよ」と、問題を一蹴。残された唯一の弱点である屋根がないことは、冬季は雪が降ってきてしまい、どうしようもないので冬季は休みにするそうだ。
子供達の元気のために
ハクセル氏は、バッティングセンターの次の企画も考えている。それは、バスケットボールの3on3ができるコートを作ることだ。ハクセル氏は、「子供達が元気に外で体を動かして欲しい」と願い、そのために必要な施設を作っていきたいと語る。子供の数が減少している雫石町において、このような施設が増えて行けば、町は活性化されていくと感じた。
*この記事は2018年9月〜10月に岩手県雫石町地域おこし協力隊とTOHOKU360の共催で開かれた「東北ニューススクールin雫石」の受講生が取材・執筆した記事です。東北ニューススクールとは「住民が自らニュースを書く」ニュースサイト・TOHOKU360が東北各地で自分の街から価値あるニュースを発掘し、発信する力を持つ「通信員」を養成するために開催している講座です。