「チーズケーキ嫌い」のオーナーが作った大人気チーズケーキ工房 福島・あだたら高原

【丸田陽加里通信員=福島県二本松市】福島県中部、日本百名山の安達太良山の麓に広がる「あだたら高原」。山の恵みを生かした温泉地や酒蔵が多くあるこの伝統的なエリアで、ひときわモダンな雰囲気を醸しだしているのが「チーズケーキ工房&カフェ風花」だ。お店の名前通り、看板商品は「チーズケーキ」。「実はチーズケーキ嫌いだった」というオーナーが生みだしたチーズケーキは、口コミで評判が広まり、今では福島県内のみならず関東からもリピーターが来店するほどの人気ぶりだ。

手作りの「ホビットの森」(手前)とカフェ外観(奥)
隣接するケーキショップと雑貨店「もりのこうぼう」

森の工房から、チーズケーキ工房へ

ナチュラルな質感の木材を使った外観と可愛らしいお店周りの装飾が印象的な「チーズケーキ工房&カフェ風花」。今や大人気のカフェの開業は、2000年に遡る。二本松市外からこの地に惹かれ移住したオーナーは当初、手作りの木のおもちゃや雑貨を販売する「森の工房」を開いていた。カフェは来店したお客さんの休憩所のような感覚ではじめたもので、ドリンクと既製品のケーキを出していたという。しかし、時代の流れとともに木工品の売り上げは減少し、カフェに軸足を移すことを決意。その時に必要だと考えたのが、お店の看板商品を作ることだった。

看板商品ならその地域性を生かしたものにしたい。そう考えたときに思いついた1つのアイデアが「乳製品」だった。というのも、実はカフェ風花のある「あだたら高原」は県内有数の温泉地であると同時に、少し車を走らせると、目の前に一面の広大な牧草地が広がる酪農地帯なのだ。高原の雰囲気を愛する地域の人の多くも、この丁寧に手入れされた牧草地の景色が何よりも美しく、特徴的だと話す。そんなあだたら高原を象徴する商品として、高原の牛乳を使ったケーキ、中でも好き嫌いが少なくお客さんの裾野も広いのではないかという理由で、看板メニューは「チーズケーキ」に決定した。

夏のあだたら高原で見られる「牧草ロール」

でも・・・実はチーズケーキ嫌いだった?!

看板メニューが決まってからまず始めたのは、日々、全国の美味しいと言われる有名なチーズケーキを取り寄せては試食すること。元々チーズケーキが大好きだったという、オーナーの娘で今回インタビューさせていただいた橋本花梨さんは、色々なチーズケーキを家族で食べていたことが小さい頃の思い出だと語るほど。
しかし、花梨さんと違い、オーナーである父は実はチーズの独特のくさみが大の苦手で、遠方から取り寄せた有名店のチーズケーキを食べても、目指すべき味には出会えなかったという。

「美味しいものがないのなら、チーズ嫌いの自分が好きなチーズケーキを作ってしまおう!」

そう考えるのが、木工房のみならず、電気系の会社に勤めた経験を持ち、店内からお店回りの装飾までDIYで全てやってのけてしまう「職人肌」の父であり、オーナーの結論であった。全くパティシエとしての経験なく、ゼロから試行錯誤を繰り返して辿り着いたオリジナルレシピのチーズケーキは、チーズ嫌いのお客さんからも「あ、美味しい」「ここのチーズケーキなら食べられる!」という感想をもらえるものだという。

お店で一番人気のチーズケーキカップ。写真は秋限定のかぼちゃ味。季節ごとの限定フレーバーも見逃せない。

地域の資源を生かし、地域を盛り上げる

「もっともっと地元のものを使って、地元を盛り上げられるお店にしたい」

カフェ風花のクリエイティブディレクターとして、お店の総合プロデュースを手がけている花梨さんは、お店の今後についてこう語る。”地域の資源を生かし、地域を盛り上げる” という、看板商品のチーズケーキを作りだした、父親でもあるオーナーのDNAは確実に引き継がれている。

”ADATARA SELECT”と題し、魅力的な福島みやげが並ぶ「もりのこうぼう」店内

チーズ嫌いが生んだ、ここでしか食べられない「あだたら高原チーズケーキ」。ぜひ自然豊かな安達太良山の恵みを生かした、こだわりの一品をいただきに出かけてみてはいかがだろうか?

【店舗詳細】
チーズケーキ工房&カフェ 風花
営業時間 9:00~18:00
TEL  0243-24-2965
アクセス  〒964-0077 福島県二本松市大関 438-7
●車
 東北自動車道二本松ICから
 R459岳温泉方面へ 約20分 (岳温泉より北へ2キロ)
  福島西ICから
  R115土湯温泉方面、道の駅土湯手前よりR459を岳温泉方面へ 約50分
●電車・バス
  東北新幹線郡山駅または福島駅から東北本線経由にて二本松駅下車
岳温泉行きバス岳温泉下車 徒歩20分
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