海底や水中を調査してくれる「水中ドローン」がじわじわとブームに

[PR記事]【岩崎尚美】ドローンと聞くと、空を飛んで撮影可能なロボットを想像する人が多いはず。しかし実はいま、空を飛ぶのではなく水中に潜れる「水中ドローン」がじわじわと人気を集めている。

仙台市泉区にある株式会社チックでは、この水中ドローンで水の中を探査・点検し、さまざまな課題を解決しているそう。記者が実際に水中ドローンの操縦を体験しながら、知られざる「水中の世界」について同社代表取締役社長の石田一浩さんに伺った。

「水中ドローン」って何?

一般的にはあまり耳馴染みのない「水中ドローン」。石田社長からは、「要は、空飛ぶドローンが水の中に潜っているようなもの」という至極シンプルな答えが返ってきた。つまり、空飛ぶドローン同様にカメラを搭載した無人機で、水中を自由に動き回り画像や映像の撮影が可能ということだ。

水中ドローンについて説明する石田社長

もともと海洋研究開発機構(JAMSTEC)が保有する深海探査機などは存在したが、より小型化され価格的にも入手しやすくなったものがこの「水中ドローン」だ。1体100万円台から購入可能なので、民間企業でも導入しやすくなった。

石田社長によると、空を飛ぶドローンが普及し始めたのが2015~2016年頃。そのあたりから、比較的安価なドローンの部品が市場に出回り始めたという。これをきっかけに、空のドローンから数年遅れて水中ドローンも注目されるようになってきたそうだ。

石田社長
石田社長

ここ2~3年で、日本でもいろいろな国・会社の水中ドローンを扱う企業が増えています。

海洋生物の調査や構造物の点検に活躍

水中ドローンが活躍するのは、その名の通り水中。海底ケーブルや岸壁、洋上風力、定置網などの調査・点検に活用されている。そのほかにも水質や海洋生物の調査なども可能なのだそう。

「空と比べ水中での作業は難易度が高い」と石田社長。ちょっとした点検や何か機械を下ろすなどの見守り時にもダイバーに頼むくらいしか方法がないが、ダイバーは潜っていられる時間や深さに制限があるうえ、水中での作業は常に危険が伴う。

その点水中ドローンなら、バッテリーの交換さえ行えば長時間稼働にも耐えられ、且つ人間が潜れない深度へも行くことが可能だ。水中で、安全な「人の目」として機能してくれるのだ。

水中ドローンを実際に操縦してみた!

と「水中ドローン」の基礎を学んだところで、いざ実践!記者が同社の庭に設置されているプールで実際に水中ドローンの操縦を体験してみた。

ドローンにはケーブルとPCが接続されている

ドローンをプールの中で動かし始めると、PCの画面上にドローン搭載のカメラが撮影する映像が映し出される。通常業務ではこの画面を頼りにさまざまな作業を行うというわけだ。

ドローンの進行方向や深度などさまざまな情報が表示される
意外とスイスイ動いてくれる

ゲームのコントローラーのような機械を使って操縦するため、ゲーム感覚で楽しんでしまった。取材時は透明な水を張ったプールでの操縦だったため、ドローンの動きを目視で観察し動かすことができたが、実際の現場ではこうはいかない。最深で水深300mまで潜水できるため、操縦はPCに映し出される映像と情報のみが頼りとなる。

なお、実際に動いている様子を撮影した動画はこちら。

あらゆる「水中」を調査する事業も

株式会社チックでは、この水中ドローンを使った「水中調査の請負」と、「水中ドローン本体の販売・メンテナンス」を行っている。水中ドローンは各国からさまざまな種類が販売されているが、同社が扱うのはBlue Robotics社(アメリカ)の「BlueROV2」という機体だ。

水中調査請負業務は、上述した通り海底ケーブルや岸壁など水中の調査・点検がメイン。そのほか、水質調査のためにドローンを用いて海水や砂を持ち帰ったり、水中の落とし物探しなども行うそうだ。宮城県内で水中ドローンによる調査を業務として請け負っている会社は、極めて珍しい。

水中ドローンの活躍シーンはさまざま(同社提供)

同社では2016年頃から「BlueROV2」を使用してさまざまな現場で業務を行ってきた。機体の取り扱いについてはもちろん、トラブル対応やその他もろもろについて「何でもわかるので、どんな相談でも気軽にしていただきたい」と石田社長は力強く語る。

カスタマイズ性の高さが人気

水中ドローンの販売・メンテナンスも手がける同社。石田社長によると、宮城県内で「BlueROV2」を取り扱っているのは同社のみだそう。水中ドローン自体は他にもいろいろな機種があるなかで、なぜ「BlueROV2」を選んだのか? 

その答えは、カスタマイズ性の柔軟さにあるという。水中調査を行う目的は多岐にわたり、そのために必要な機械や装置なども当然さまざまなものがあるわけだが、その装置をドローン本体に装着できないだろうか?というニーズが非常に高いそう。「BlueROV2」であれば、そういった相談にかなり柔軟に対応が可能だ。

装着できる装置というのは、ドローン専用のものですか?

岩崎通信員
岩崎通信員
石田社長
石田社長

いえ、そうとは限りません。例えば水質調査の会社さんからは、今まで調査用の船に装着していた機械をドローンに載せられないか、なんていう相談を受けたことがあります。

「BlueROV2」以外のドローンではそういったカスタマイズは難しいんですか?

岩崎通信員
岩崎通信員
石田社長
石田社長

そうですね。純正のオプション品などであればある程度カスタマイズ可能ですが、そうでないものをつけるのは基本的に不可能です。

つまり「BlueROV2」はカスタマイズを前提としている水中ドローンであり、そのためさまざまなニーズに対して柔軟に対応できるのが魅力ということだ。

水中ドローンってどうメンテナンスするの?

「BlueROV2」にあって他メーカーのドローンにないもう1つの特徴として、メンテナンスの容易さが挙げられる。「BlueROV2」は部品の1つひとつを分解し、修理点検が可能なのに対して、他メーカーのドローンは分解できないため、そういった対応はできないのだそうだ。

メンテナンスはどれくらいの周期で行うのがオススメですか?

岩崎通信員
岩崎通信員
石田社長
石田社長

使い方にもよりますが、3ヶ月に1度はメンテナンスした方がいいですね。

なるほど。それはチックさんで対応してくれる?

岩崎通信員
岩崎通信員
石田社長
石田社長

もちろん当社でも対応しますし、やり方さえわかればお客様自身でも可能です。当社ではドローンスクールの運営も行っていまして、水中ドローンの講習では適切な扱い方やメンテナンス方法を教えています。さらにドローンの部品が購入できるオンラインショップも用意しているので、講習を受けてもらえれば簡単な修理やメンテナンスなら自社で対応できるようになりますよ。

それは費用も抑えられて嬉しいですね。こまめにメンテナンスすることで、どれくらい長持ちしますか?

岩崎通信員
岩崎通信員
石田社長
石田社長

3ヶ月に1度のメンテナンスに加え、半年から1年に1度くらいオーバーホールすれば、当社にあるもので4年くらいは持っていますね。

オーバーホールとは、自動車で言う車検のようなもの。一度機体をすべて分解し、清掃と再組み立てを行うのだ。チックではこの作業も請け負っているため、「水中ドローンBlueROV2」に関しては、スクールでの講習に加え購入からメンテナンスまでワンストップで対応可能。同社から水中ドローンを導入すれば、長期間にわたって非常に心強いパートナーになるだろう。

「撮影」から「作業」へ。進化続ける水中ドローン

最後に、「水中ドローンの今後」について触れておこう。石田社長によると、年々水中ドローンの需要は伸びているという。なぜなら今までは「水中だからそもそも見えない」ものだったのが、ドローンの普及によって新たな可能性が見出されるようになってきたため。

またドローン自体も進化しており、今までは用途が水中の「撮影」に留まっていたものが、水中での「作業」に変わってきている。これにより、さらに活躍の場が増えそうだと注目されている。

石田社長
石田社長

数年前よりも確実に水中ドローンが認知され、さまざまなシーンで活用できることがわかってきています。人が水中に潜って作業するよりも遥かに安全ですし、今後もますます新たな活用方法が見つかるでしょう。ぜひたくさんの方に、水中ドローンの良さを知ってもらいたいと思いますね。

▲チックの水中ドローン販売・水中調査事業の詳細は画像をクリック

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