「子どもの遊び場がなかった」岩切で、住民たちが遊び場をつくる 仙台

佐々木久歌】2021年11月27日、仙台市宮城野区の岩切市民センターで「子どもの広場」が開催されました。岩切地区の小学生31人がボランティアの方々とボールダーツ、折り紙などレクリエーションを楽しみました。

子どもの数が多い一方で「子どもの遊び場・学び場がない」と言われてきた岩切地区の深刻な課題から生まれたこの企画。ボランティアには市民センターで活動しているサークルや、シルバー人材センター、岩切ジュニアリーダーの中学生が参加し、小学生から高齢者まで幅広い年齢層の地域交流が生まれていました。

工夫を凝らした「遊び場」づくり

「子どもの広場」の活動は2018年から始まり、今年度で4年目。これまで月に一回開催していましたが、昨年度は新型コロナウイルスの影響で思うように活動ができませんでした。今年度に入っても、従来の会場だった岩切市民センターの体育館は新型コロナウイルスのワクチン接種会場として使われることとなり、今年はレクリエーションの種類を減らし、会議室などで小規模での開催を余儀なくされていました。ワクチン接種の終了に伴い、11月の今回、今年初めて体育館での開催となりました。子どもたちは広い体育館を元気に走り回り、ボランティアの方々も「久しぶりに子どもたちに会えて嬉しい」と話していました。

「子どもの広場」では工夫を凝らしたレクリエーションがたくさん行われています。竹を切って作ったパックを竹の棒で滑らせて遊ぶ「バンブーリング」には子どもたちが順番待ちの列をつくっていました。岩切のボランティアの方が考案したこの遊びは小学一年生の子どもでも楽しむことができ、「子どもの広場」では毎回人気のレクリエーションになっているそうです。

体を動かすレクリエーションだけではなく、将棋、リバーシなど頭を使うボードゲームや、手先を使う工作も人気でした。

中でも折り紙コーナーでは季節に合わせた折り紙の折り方をわかりやすく教えてくれます。11月のモチーフはクリスマスに向けて、サンタさん。ボランティアの方のわかりやすい説明と、折り方を丁寧に説明した解説書で、難しいお題でも子どもたちは楽しく作ることができます。ボランティアの方々も和気あいあいと教えていて、温かい雰囲気ができていました。

ボランティアの方々は口々に「子どもたちから元気をもらえる」と嬉しそうに話していました。ボランティアのみなさんが楽しく活動しているのが、たくさんの参加者が来てくれている理由なのかもしれません。

中学生たちもゲームを企画

体育館の一角では、岩切地区のジュニアリーダーの中学生がレクリエーションを企画していました。特にボールゲームは何度も遊ぶ子どももいて大人気になっていました。ジュニアリーダーのみなさんは普段からゲームや、バルーンアートなどの研修を受けて、小学校の子ども会などイベントのお手伝いをしています。

ジュニアリーダーの方にお話を聞いたところ、「物品や、ゲームの準備は大変だが、みんなと一緒に活動する中で新しい友達ができたり、小さい子と一緒に遊んで心が洗われたりと充実している」と語っていました。「子どもの広場」については「小学生のころ知ってたら絶対来てたのに」と話していて、もっとたくさんの小学生に知ってもらいたい、楽しんでもらいたいという思いが伝わってきました。

地域で子どもを見守る環境を作りたい

イベントを主催する岩切市民センターの河野隆光さんに思いを伺いました。「子どもの広場は『子どもの遊び場、学ぶ場がない』という課題意識から始まりました。子どもの数が多い岩切では特に深刻な問題でした」と、河野さんは話します。

そこで年に3、4回子どもたちに遊び場を開放する形で「子どもの広場」の活動が始まりました。初めは遊ぶ場所の解放のみの活動でしたが、市民センターでもともと活動していたサークルのみなさんに協力をお願いして、折り紙や吹き矢などのサークルの活動を体験してみる、現在の形式に成長していきました。

「これからは、ボランティアの方々が提供する遊びだけでなく、子どもたちがやりたい遊びができるようにしたり、市民センター主導ではなくボランティアのみなさんが自主的に活動できたりするのが理想です。地域の人と子どもたちの繋がりが希薄になってきている今、ボランティアのみなさんと協力し、地域として子どもたちを見守る環境を作っていきたい」と、熱い思いを聞かせていただきました。

小学生から高齢者まで、幅広い年齢層の住民が交流し、地域と子どもたちを繋げる場である、「子どもの広場」。さらなる拡大に期待が膨らみます。

この記事はTOHOKU360と宮城野区中央市民センターとのコラボ事業「東北ニューススクールin宮城野」の参加者が執筆した記事です。宮城野区の市民活動を取材した参加者たちが、地域の課題に取り組む人々の活動や思いに迫ります。

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