港を利用する旅客のためのターミナルビル「マリンゲート塩釜」(宮城県塩釜市)。エントランスホールに入ると、サンマにキチジ、マトウダイの群れ約300匹が悠々と空中を泳いでいる。いつの間に水族館ができたのか?実は、東北学院大学の学生たちが授業の合間にコツコツと手作りした魚たちだ。同地を訪れた人に少しでも足を止めてもらい、ビル内の土産物店や飲食店などの利用客増に貢献しようと企画した。来年1月まで展示される予定だ。【平間真太郎】
学生たちが作り出した「空中水族館」
20日夜、客足が引いたマリンゲート塩釜の1階に、大きなビニール袋に大量の魚を詰め込んだ学生6人が姿を現した。吹き抜けになったエントランスホールの2階から張ったネットに、手際よく魚たちをつりさげていく。作業開始から約2時間、「空中水族館」がお目見えした。
魚はすべて発泡スチロールで作った。カッターで大まかな形に切り出し、ヤスリをかけたりアイロンを当てたりして形を整えた。照りと青みを帯びたサンマ、赤が鮮やかなキチジなど、一つひとつ丁寧に色が塗られている。
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