【菅原智萌】仙台市の大崎八幡宮すぐそばにある、創業100年の米屋「マルゼンフーズ」。おはぎやおにぎりの他、オードブルや日替わり弁当なども提供している。老舗のお米屋さんが作るおはぎとおにぎりとは、どんな味なのだろう?気になり、お店を訪ねてみることにした。
ショーケースに商品がない理由は…
大崎八幡宮の鳥居から徒歩5分程度で、「おはぎ」と書かれた赤いのぼり旗が見えてくる。
お店に入ると、ショーケースにおにぎりやおはぎの姿はない。作り置きはせず、注文が入ったら奥の厨房で作ってくれるので、いつでもできたてが購入できるのだ。
おはぎのラインナップはあんこ、ごま、きなこの3種類。この日は人気のあんこが売り切れていたので、ごまときなこを購入。手渡されたおはぎはほんのりと温かく、手作りならではのぬくもりを感じる。
お店で粗くすられている黒ごまは粒がしっかり感じられ、食感はサクサクしており甘じょっぱい。きなこもたっぷりまぶされており、どちらも甘すぎず食べやすい。肝心のお米はやわらかめでやさしい甘みを感じる。やや小ぶりで、思わずもう一個!と手が伸びてしまうおいしさだ。
お米屋さんのおにぎりもやはり絶品!菅生パーキングエリアにも卸しており、中でも人気なのは市場から直接仕入れているすじこだ。おにぎりにかかせない海苔は塩釜から仕入れ、店頭でも購入することができる。
まちに愛され続ける老舗のお米屋さん
店の外観にもあるように、もともとは「丸善米穀店」という名前のお米屋さん。「丸善」というのは、創業者の1代目のお名前を取って付けられた。4代目である関彬子さんが事業を継ぎ、「マルゼンフーズ」として営業を始めた。
現在は日替わり弁当やオードブルの提供もあり、近隣の企業や子供会から注文を受けることが多いそう。配達も可能なので、周辺に飲食店のない建設作業現場などでは重宝されるそうだ。お祝い事に必須のお赤飯や、子どもの1歳の誕生日を祝う一升餅などの注文も承っている。
SNSやショッピングモールで、より身近なお店に
八幡には裸参りという伝統的なお祭りや、大崎八幡宮という大きな観光名所があるが、お店の場所は賑わいをみせる大通りから少しだけ逸れてしまう。今まではお店の発信方法がわからなかったが、2019年からTwitterとInstagramを開始することに。すると、写真や口コミを見てお店に来る方が少しずつ増えたそうだ。
「お祭りの時にも、スマートフォンで近くのおにぎり、近くのおはぎ、で検索してお店を見つけてくれる方もいる。本当にありがたい」と、関さんは明るく笑う。
八幡町の他のお店や団体も、SNSで地域の情報を発信する活動が活発になってきている。マルゼンフーズも昨年から花屋「ガーデンゴッコラ」が企画する取り組み「はちまんぐるぐる図書館」に参加し、SNSでも活動を発信。少しずつ減っていた地域交流の場にも、SNSは活躍しているようだ。
2021年7月からは、グランドオープンしたばかりのイオンモール新利府北館 「こもれび…」内での商品販売も始まった。おにぎりやおはぎを販売し、今後新商品も増やしていく予定だそう。八幡町で100年続く老舗店は、より広く愛される存在になっていきそうだ。
マルゼンフーズ
宮城県仙台市青葉区八幡5-3-8
TEL:022-234-3866 ※日曜定休
営業時間 6:00〜18:00
Instagram:https://www.instagram.com/maruzen_foods.hachiman/
Twitter:https://twitter.com/V6qc1nMowRINMOo
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