TOHOKU360が毎年、読者のみなさんと東北で最も流行した言葉を決める「東北流行語大賞」。今年もX(Twitter)で皆さんから候補ワードを募集し、東北各地からたくさんのご応募をいただきました。ありがとうございました!
皆さんからお寄せいただいた言葉の中から編集部が18語に絞り込み、2024年のノミネートワードが決定しました。ノミネートワードの解説を読んだ上で、記事の最後の投票フォームから今年の東北流行語大賞にふさわしいと思う言葉にお一人3票の投票をお願いします。最も得票が多かった言葉が今年の東北流行語大賞に選ばれます!投票は12月13日まで。12月16日に大賞を発表します。
センダイヘンジ
【解説】定禅寺通・広瀬通・マーブルロードおおまち・南町通などで、建物と建物の間にちょうど太陽が沈むことで見られる景色のこと。名付けは、イギリスの世界遺産「ストーンヘンジ」に由来する。仙台市天文台のHPによると、毎年10月と2月のそれぞれ1週間程度の期間限定で見ることができ、おすすめの観察日時も掲載されている。街並みと夕日が織りなす、幻想的で美しい風景は人々を魅了し、新たなフォトスポットとしても人気が上がっている。(大泉さんご)
50-50
【解説】岩手県奥州市出身でメジャーリーグ・ドジャース所属の大谷翔平選手は9月のマーリンズ戦で、シーズン中に50本のホームランと50盗塁を達成する「50-50」の記録を達成した。メジャーリーグ史上初の記録であり、達成の瞬間はMLBが今年最高のプレーを決める「2024 Plays of the Year」の一位にも選ばれた。最終的には記録を54ホームラン・59盗塁にまで伸ばし、驚異的な活躍を見せたシーズンを締め括った。(安藤歩美)
双子果
【解説】2024年、山形県で「双子果」と呼ばれるさくらんぼが大量に収穫された。原因は、昨年の猛暑の影響で花芽の生育が異常に早く、通常1本しかないはずのめしべが2本になった花が結実したためと言われている。双子果は規格外品とされる上、正規品のさくらんぼの収穫量が1割減となり、生産者を悩ませた。そこで県内の企業や産直では生産者を応援するため、双子果さくらんぼを手頃な値段で販売したところ、割安感とその形からSNSなどでも人気を集めた。(鈴木千絵)
八戸市美術館の「美」
【解説】2024年3月、八戸市美術館の館名板の「美」の文字だけがなくなってしまう事件が発生した。そこで翌月、応急処置として、建築家でもある佐藤慎也館長が「美」の文字をスチレンボードで自作して取り付けることに。その本物と違わぬクオリティーの高さがSNSで話題となった。5月には業者の製作したステンレス製の「美」が無事設置され、八戸市美術館では役目を終えた「館長の美」を期間限定で展示したほか、誰でも「館長の美」が作れる実物大の製作キットも数量限定で販売した。(安藤歩美)
TAXIめし
【解説】ミヤギテレビの情報番組『OH!バンデス』内のコーナー。 宮城県角田市出身の双子レスラー、斉藤ジュン・レイ選手(全日本プロレス所属)が、宮城県県内各地のタクシー運転手さんおすすめの飲食店を取材する。 以前より同番組には、「TAXIめし」のコーナーは存在していたが、コロナ禍でコーナーが3年4ヶ月休止。2023年7月の再開から、斉藤ブラザーズが担当している。 身長190cmを超える二人が見せる双子ならではの息のあった掛け合いや、ジュン選手が美味しそうにスイーツをほおばる様子が人気を博している。(若栁誉美)
岩手山と岩木山
【解説】岩手県盛岡市の「岩手山ビュー」を謳う新築高層マンションの広告チラシで、画像に岩手山ではなく青森県の「岩木山」を合成していることが指摘され、岩手山を愛する盛岡市民からの批判を呼んだ。6月の定例記者会見で達増拓也知事は「岩手山の存在は、岩手県民にとっては極めて大事な存在。ビジネスで岩手山に関わろうとするのであれば、そこにはやっぱりかなりの配慮が必要だと思います」とコメント。事業者側も誤りを認め、公式サイトで「岩手山に深い愛着や畏敬の念を抱く盛岡市民の皆さまをはじめとする多くの方々の感情や思いを傷つけることになり、深く反省しております」と記載した。(安藤歩美)
多賀城創建1300年
【解説】西暦724年に創建し、陸奥国府が置かれるなど、東北の政治や軍事の中心として繁栄した「多賀城」が、今年で1300年を迎えた。1300年の節目の年を祝い、文化遺産の価値を広め、未来に繋ごうと「多賀城創建1300年記念事業」が展開された。この事業では、展示、演劇といったイベントが開かれたほか、キャンペーンやグッズ開発なども行われた。JR仙台駅をはじめとした東北の各駅には大型フラッグが掲示され、お祝いムード一色。 11月1日、特別史跡多賀城跡で開かれた記念式典では、2025年の公開を前に復元工事が進む南門がお披露目となった。多くの人が多賀城に思いを寄せた1年になったのではないだろうか。(大泉さんご)
尊富士
【解説】2024年の春場所で、青森県五所川原市出身の尊富士が新入幕としては110年ぶりとなる初優勝を飾った。初土俵から10場所での優勝は歴代最速で、その異例の「スピード出世」ぶりが話題となった。その後は負傷により休場が続いたものの、11月の九州場所で復帰。来年の初場所での活躍が期待される。(安藤歩美)
スーパーカップずんだ味
【解説】2024年9月に、株式会社明治から「明治 エッセル スーパーカップ ずんだ」が登場した。「ずんだ」は、ゆでた枝豆をすり潰して作る郷土食。 今回は、スーパーカップ30周年を迎えた記念プロジェクトの1つとして、 消費者から集めた新フレーバーのアイデアの中から選ばれ商品化。全国で期間限定で販売され話題を呼んだ。香りはしっかりとずんだを感じ、ずんだの味とミルキーさが相まった、優しい甘みが特徴。ずんだらしい細かな枝豆のつぶつぶ食感も楽しめる。11月に惜しまれながら終売となった。(大泉さんご)
囲碁世界一
【解説】宮城県仙台市出身の囲碁棋士・一力遼氏が9月、中国で行われる国際棋戦「応氏杯」で初優勝を飾り、世界一に輝いた。同大会での優勝は日本人初で、主要な国際大会での日本代表の優勝は実に19年ぶり。決勝ではAIも推奨しなかった妙手で形勢を逆転した場面もあり、「AI超えの一手」で優勝を掴んだと話題になった。(安藤歩美)
monaka開業
【解説】2024年7月11日、盛岡市の中心部・中ノ橋通に複合商業施設「monaka(もなか)」がオープンした。名前の由来には「もりおかのまんなか」という意味が込められている。2019年に閉業した商業施設「Nanak(ななっく)」の跡地に建てられ、1階と2階は商業施設、3階にはクリニックや学習塾が入居する。オープン日には10時の開店前に約600人が行列を作り、約4万人が来店するなど、開業を待ちわびた多くの人たちで賑わった。(鈴木千絵)
白川湖の水没林
【解説】山形県飯豊町の白川湖で春先だけ見られる「水没林」の風景。飯豊連峰からの雪解け水が流れ込むことで生まれる景色で、3月下旬〜5月上旬ごろ楽しめるという。飯豊町によると「SNSでの拡散とそれに伴う各マスメディアでの取り上げなどによりここ5年で急激に注目を浴びるように」なったといい、今年もSNSでその幻想的な景色が話題となった。飯豊町では「カヌーツアー」や「気球フライト体験」、「水没林ライトアップ」などを実施し、水没林を新たな観光資源としてアピールしている。(安藤歩美)
アオモリックキューブ
【解説】青森県産りんごのPRのために、青森県が制作したルービックキューブ。 6面全てに、紅玉やジョナゴールドといった青森県で生産されているりんごがプリントされているが、ぱっと見は「赤一色」で見分けがつかない。まさに「青森からの挑戦状」。 昨年試作品をSNSに投稿したところ、多くの反響があり製品化された。 県内宿泊施設のキャンペーンでプレゼントされる他、青森県内11箇所で販売中(2024年10月現在)。(若栁誉美)
ヨーカドー撤退
【解説】イトーヨーカ堂は2月、東北地方からの撤退を発表した。撤退が発表されたのは、青森県4店舗、福島県2店舗、岩手県と宮城県の各1店舗。他企業に承継される店舗もあるものの、跡地利用がいまだ決まっていない店舗もある。
駅前に店舗があったイトーヨーカドー福島店では最終営業日となった5月6日、多くの客が来店し別れを惜しんだ。JR福島駅前では閉店によるまちの空洞化が懸念されており、駅周辺の再開発の議論やにぎわい創出のための社会実験などが行われている。(安藤歩美)
5月の相馬野馬追
【解説】千年以上の伝統を持つとされ、福島県相双地区で毎年開かれている「相馬野馬追」(国無形重要民俗文化財)。例年7月に行われていたが、近年の酷暑で人や馬が熱中症になる危険性から、今年から開催日程が5月最終土・日・月曜日に変更されることになった。初めての「5月の相馬野馬追」となった今年は25〜27日の日程で開催された。(安藤歩美)
【関連記事】5月25日開幕の相馬野馬追 騎馬武者500人分のわらじ作り(TOHOKU360)
室井慎次
【解説】フジテレビ系列のドラマ「踊る大捜査線」シリーズで12年ぶりとなる映画。 シリーズの中心人物である、柳葉敏郎さん演じる室井慎次を中心とした映画で、「室井慎次 敗れざる者」が10月に、「室井慎次 生き続ける者」が11月に公開され、人気を博している。 柳葉敏郎さんの故郷である、秋田県が舞台となった映画で、作品中でも、室井慎次は秋田出身の設定。秋田県内各地で撮影が行われた。(若栁誉美)
WUG10周年
【解説】宮城県仙台市を舞台にしたアニメ「Wake Up, Girls!」(WUG)が、2014年の放送から10周年を迎えた。仙台の弱小芸能プロダクションで、7人のアイドルユニットが奮闘するストーリー。作品中には仙台駅やアーケード商店街、勾当台公園の野外音楽堂など仙台ならではの多くの風景が登場し、仙台市では「聖地巡礼」のための観光案内も作られている。10周年を機に仙台市の映画館でもライブ映像の応援上映が行われ、多くのファンが訪れた。(安藤歩美)
最後の蘇民祭
【解説】岩手県奥州市の黒石寺(こくせきじ)で1000年以上にわたって行われてきたとされる「黒石寺蘇民祭(そみんさい)」が、2024年2月17日の開催を最後に長い歴史に幕を下ろした。「黒石寺蘇民祭」は、五穀豊穣や無病息災を祈願する裸祭りである。祭りのハイライトである「蘇民袋争奪戦」では、「袋を奪った者の地に五穀豊穣が約束される」という言い伝えがあるとされ、厳寒の中で裸の男たちが3時間近くにわたって蘇民袋を奪い合う。祭り終了の理由について黒石寺は、「祭りを担う関係者の高齢化と今後の担い手不足により、祭りを維持していくことが困難な状況となったため」としている。(鈴木千絵)
投票は終了しました。2024年の結果発表記事はこちら
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