【写真と詩の連載】もうちょっと後で光って #7

濁ってしまう
混ざってしまう
川はこの街の腕のように
夕暮れはこの街の背中のように
あなたを運んでいく

言葉から遠く
遠く 伝えたいことがある

痛みを薄めてしまうことを責めて
正しく生きていたいと思った
ではどうして
ぼくたちは食べてしまうのか
自分のことも保てない
つまらない

正しさを脱いで
柔らかく押し出されて
さらさらと川は
ゆるゆると夕暮れは
歩いていた
あなたと

仙台在住の詩人・武田こうじさんによる写真と詩の新連載「もうちょっと後で光って」。TOHOKU360にて2020年5月より、週末に掲載しています。

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