【若栁誉美】日頃からライフログと情報収集、遠方の方との軽いやりとりのために使用しているSNS。そこである日、こんなツイートが目に留まった。
ツイートを発信したルーラー山口さんが、西日本在住、元白血病患者のプロ雀士であることは前々から存じ上げていた。なぜこのようなイベントを開催しているのか、仙台での開催に至る経緯を知りたくなり、山口さんへ取材をお願いした。
骨髄提供で命を救われた経験から企画
山口さんは2001年に白血病を発症。翌2002年に骨髄バンクを通じて骨髄提供を受け、命を救われた。回復を記念して、プロを含む山口さんの麻雀仲間が麻雀大会を開くことを提案してくれた。そこで山口さんは、この大会を他分野でも開かれている「チャリティー大会」にすることを思いつく。
チャリティーオークションだけでなく、参加者の方に骨髄バンクについて知ってほしい、という思いから、全国骨髄バンク推進連絡協議会に後援を依頼。麻雀を通じて骨髄バンクの普及啓発を行う大会が2005年、初開催された。以来、東京を中心に、大阪、群馬、千葉、徳島で開催。今回、東北では初の開催となる。
東北での開催に至った経緯として山口さんはこう話す。
「コロナ禍での行動制限が撤廃され、3年間見合わせていた大会を再開すると決めました。ただ、本イベントには、白血病患者さんや闘病中の方も参加されます。そのため、密になりすぎず、かつ今まで開催したことがない地域、と考えた時に、東北(仙台)になりました」
「情報発信で、助かる命を増やしたい」
「大会を通して、白血病や骨髄バンクに関する啓発と闘病仲間へのチャンスを拡大したい」と山口さんは話す。
「一人でも多く、ではなく、全員を助けたい。骨髄提供ドナーが増えることで、助かる人が増えます。白血病そのものがなくなることはありませんが、昔のように不治の病ではありません。情報を発信することで、助かる命を増やしたいです。この大会を通して、参加者の方も参加できなかった方も、骨髄バンクについて知っていただきたいです」
本大会への参加エントリーは、5月下旬からを予定。今回、初めて東北で開催するにあたり、協賛や協力を広く募集している。本大会への協賛や協力については、山口さんのTwitter(@ruler_yamaguchi) まで。
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