仕事するように遊び、遊ぶように仕事する 大阪・佐渡島の二拠点ライフを送る雨宮隆三さん

【佐藤和文(メディアプロジェクト仙台)】埼玉育ち、大阪在住の雨宮隆三(あめみや・りゅうぞう)さん(45)は新潟県佐渡島にも住まいをかまえています。いわゆる複数の地に拠点を構える「多拠点ライフ」の実践者。家族は大阪に残していますが、雨宮さん自身は住民票を佐渡に移し、2021年1月、「Lane(レイン)」という株式会社までおこしています。「仕事するように遊び 遊ぶように仕事する」が雨宮さんのモットーだそうです。

世界遺産推薦を目前に控えた佐渡金銀山のまち佐渡市相川が「Lane」の拠点。古民家を活用した相川地区のまちづくり開発と、地域にかかわる人への応援、将来的な移住や二拠点生活者を増やすひとづくりのプログラムなどを支援します。

「新潟は仕事の縁がとても深いところ。特に地元新聞社の新潟日報さんには大変お世話になりました」

地元の人の誘いでサドテレビの番組に出演中の雨宮さん(写真中央・雨宮さん提供)

雨宮さんの仕事を一言で表せば「プランナー」といっていいでしょうか。企業の依頼を受けて、企業戦略や事業推進上の課題を明らかにし、具体策を練り上げます。企業の戦略立案や地域振興のプロ。高度経済成長期、「どんな難しい課題でも、いくつかの報告書を使い回せば提案書は自動的にできる。発注者には予算と納期さえ決めてもらえばいい」とうそぶく不遜なプランナーもいたものですが、企業を取り巻く環境が複雑化した昨今、雨宮さん世代のプランナーたちは、依頼を受ける企業を取り巻く環境を詳細に把握し、担当するチームメンバーとともに汗をかきながら解決の道を模索します。

「『踊る大捜査線』じゃないですが、『現場にしか答えはない』と思うんです。大阪と佐渡の二つの街に拠点を置くのも、街の人たちとの語らいを大事にするためです。地域にどんどん交ざっていく、Borderlessな感覚で泥臭くやりますよ」

佐渡金山の中核施設の一つ北沢浮遊選鉱場の絶景。地元の工務店さんに教えてもらった(雨宮さん提供)
佐渡金山の中核施設の一つ北沢浮遊選鉱場の絶景。地元の工務店さんに教えてもらった(雨宮さん提供)

雨宮さんが佐渡で起業した「Lane」も、長い間、新潟や佐渡に足を運び、考えているうちに自然とあふれ出した選択なのでしょう。もっとも、仕事の拠点を移すことでよりレベルの高い提案が可能になる-とのプロとしての確信もあるはずですが、そのことを直截な表現で語ることはありません。

「日本海に沈む夕日の綺麗さ、壮大さ、自然の雄大さに感動します。佐渡の街の人の魅力、美味しいお酒とご飯を誰かとともにする。日常に根付いた佐渡おけさやOKESA BAR BUNZOの店前で見た、地元の人たちが私服で踊る佐渡おけさの空気感が何とも言えません」

「昼の3時から温泉に入ったり、ゆっくり自然を眺めてボーッとしたり・・。夜の10時過ぎ、お店で隣り合ったまちの人とまちづくりの話で熱くなる。仕事とプライベートの間に境目のない生活を送っています」

日本海の夕日に感動。癒される瞬間だ(雨宮さん提供)

Lane主催のネット座談会「ニューノーマル時代の生き方-ローカル事業の実践者が語り合う『まちづくり・ひとづくり』のリアル-」1月19日夜に開かれました。前職時代からのパートナーともいえる藤原岳史さん=株式会社NOTE代表取締役=をゲストに迎えました。

藤原さんは全国各地の古民家をホテルに改装し、分散型のホテル事業に取り組んでいます。29の地域に112のホテルがあり、客室数にすると194室に上るそうです。ホテルの運営は地元の人々にゆだねられます。地域の商店や公共施設等も含め、地元の日常の暮らしそのものを大切な地域資源ととらえる発想を押し広げています。雨宮さんは藤原さんの依頼でNOTEの佐渡島展開も担当しています。コンビ復活といったところでしょうか。

【雨宮隆三さん】1998年リクルート入社、2010年独立し地方新聞社向けの新規事業支援を手掛けた。その後、いったんサラリーマン暮らしに戻り、2020年に再独立。佐渡島に活動の場を広げた。1976年東京生まれ。埼玉育ち、大阪在住13年。

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