- 2021年10月25日
【加茂青砂の設計図 #11】「正史」が映し出したこと
【土井敏秀】元慶の乱を伝える「日本三代実録」は、日本の古代史を著した6つの公文書「六国史(りっこくし)」の6番目の書である。858年(天安2年)から887年(仁和3年)までの清和、陽成、光孝の3人の天皇の時代を記録している。 いやあ参ったなあ、だって […]
【土井敏秀】元慶の乱を伝える「日本三代実録」は、日本の古代史を著した6つの公文書「六国史(りっこくし)」の6番目の書である。858年(天安2年)から887年(仁和3年)までの清和、陽成、光孝の3人の天皇の時代を記録している。 いやあ参ったなあ、だって […]
【土井敏秀】蜂起から約半年後の878年(元慶2年)8月、住民側は降伏した。朝廷が正式に、乱の終息を公にしたのは、さらに10か月後の翌元慶3年6月だった。 「終息」に向け中心となって動いたのは、乱勃発時の出羽国司ではなく、新たに任命された出羽権守(ごん […]
【土井敏秀】蜂起した878年(元慶2年)3月15日の前日、14日。 「炎立つ」など、蝦夷4部作を著した作家高橋克彦は、小説「水壁~アテルイを継ぐ男」の中で、主人公らに翌日の戦いに臨む心境を、こう語らせている。 「何十年とただ堪え忍んできた蝦夷が、よう […]
「元慶二年(878)三月廿九日。出羽国守正五位下藤原朝臣興世、駅を飛して上奏す。夷俘叛乱して、今月十五日秋田城幷郡院の屋舎と城辺の民家を焼損す。仍て且つは鎮兵を以て防守し、且つは諸郡の軍を徴発す」 これは「元慶の乱」勃発(878年)を記した古代の公文 […]
「元慶の乱(がんぎょうのらん)」に関する本は、「古代秋田の住民闘争」と副題のついた「元慶の乱・私記」(田牧久穂著、1992年)だけではなかった。2017年に出た研究書「元慶の乱と蝦夷の復興」(田中俊一郎著)があり、小説では「羽州ものがたり」(菅野雪虫 […]