【東北の起業家】災害時の避難所への物資支援をITで迅速化!プライムバリュー・吉田亮之さん

PR企画記事:東北の起業家に会いにゆく】東日本大震災後、東北では地域の社会課題をビジネスで解決しようとする人々の機運が高まり「起業」が活発化してきました。そんな東北の起業家たちが集まる年に一度の祭典「TGA Festival」が今年も2月12日に仙台で開催され、3月3日には東京で「TOHOKU STARTUP NIGHT」が開かれます。
東北の起業家たちが取り組むユニークなビジネスやその背景にある熱い思いを知るために、イベントに登壇する起業家たちに会いに行きました。

今回お会いした東北の起業家は、宮城県名取市のプライムバリュー株式会社代表・吉田亮之さん。災害が起きると避難所には自治体と提携した企業から物資供給が行われますが、その連絡のやりとりはいまだ電話やFAXで行われていて混乱が生じやすいそう。そこでweb上で物資支援の連絡ができるプラットフォームを開発することで、避難所への物資支援を迅速化しようとしています。

支援物資の連絡をデジタル化する

――いま取り組んでいる事業について教えて下さい。

災害時に、地方自治体と支援物資を供給する企業とのやりとりをデジタル化する事業に取り組んでいます。

通常、地方自治体は被災した方々のいる避難所に物資を供給するために、一部の企業と物資供給の協定を結んでいます。いざとなったときは、その企業さんに物資を要請するという仕組みになっています。

でも物資要請の仕組みは、震災から10年たった今も変わっていないんです。ずっとFAXや電話で要請が行われているというような状況になっています。それをデジタル化するというわけです。

――災害時に「こういう物資をお願いします!」という連絡は、FAXや電話でされているんですね。

そうなんです。企業さんも、被災している中で供給の要請に応えないといけないんですけれども、混乱している中で電話やFAXというのは、ただでさえ大変なうえに非効率になっているんです。私達の事業は、「クラウドサービス」という形でWebからデジタルデータとして支援物資の要請を受けられる形になっています。

――例えば避難所で「水が足りない」となったとき、その連絡をWeb上でできるということですか?

そうです。自治体と企業間の両者で支援要請の情報を見られるような共通のプラットフォームを作っており、実証実験の段階まで進んでおります。

プライムバリュー株式会社の吉田亮之さん

東日本大震災での経験からサービスを開発

――開発は自治体と進めているんですか?

そうですね。昨年度から「仙台市BOSAI-TECHイノベーション創出プログラム」に参加し、仙台市とコープ東北さんのご協力を得て、実際に使ってみてもらっている状況です。

コープ東北さんには特に、「これがあれば、現場の課題は解決できそうですね」と喜んでいただけています。仙台市さんからも、電話やFAXの代替手段として使いやすいとして評価を頂いています。

――確かに災害時にたくさん電話がかかってくるのも、変更の度に連絡するのも大変ですよね。

そうなんです。それに、企業さんも一つの自治体とだけ協定を結んでいるわけではないんです。例えばコープさんは全国の数百の自治体と協定を結んでいるので、災害が起きると複数の自治体から同時に要請が飛んできますよね。それを一つの窓口で受けると、非常に混乱するとお聞きしています。東日本大震災レベルの大災害だと、対応しきれないことがあるというのが課題となっています。

――東日本大震災の話が出ましたが、その経験もこの事業を始めるきっかけになったのでしょうか。

そうですね。私自身、仙台で被災しておりまして、それ以降いろいろな方々に助けて頂きました。しかし、熊本で地震が起きた際、何かお返しができたわけではなく、いつか何らかの形でお返しをしたいという気持ちがありました。なかなか行動に移せませんでしたが、逆に、災害時に支援をする方々の支えになりたいという思いから、仙台市の「BOSAI-TECH」プログラムに参加したのがスタートです。

――今後は特に食料品を扱う企業と連携していく形になりますか。

そうですね。サービスは企業で導入してもらう形になりますが、今後はコープさんの他にも、物資支援の協定に参加している企業さんに広く使っていただきたいと思っております。各企業さんとお話をさせていただいたところ、現場では同じような課題を抱えていることがわかりましたので、市場として成り立ちそうだということもわかってきました。

平時でも企業間の受発注に使えるサービスに

――今後どのようにサービスを展開していきたいですか。

実は、この災害領域ではマネタイズ(どのように利益を生み出すか)は考えておりません。災害はいつ起こるか分からないし、要請が来るかどうかも分からないので、企業さん側としては、なるべく普段から料金が発生するようなモデルではない方が良いと思われます。また、企業さんに導入してもらうという形ですと、災害領域以外にも、B to B(企業間のやりとり)のデジタル化にも応用ができると思われるので、そちらの方向に展開していければなと思っております。

――災害時以外の、通常の物資のやり取りにも使えそうだということですね。

そうですね。流れとしては、当たり前に使ってもらえるような物資要請のサービスを提供し、その後、企業間の受発注領域に繋げていきたいと思っております。

ヒアリングの中で、企業間のデジタル化は多くの企業さんが望んでいることだというのがわかってきました。受発注領域に合うようにカスタマイズした開発も同時並行で行っているところです。

――平時に企業さんが導入しているからこそ、災害時にすぐ使えるということもありますね。宮城から災害時のサービスを発信することへの思いを聞かせて下さい。

実際に災害の現場で助けてもらって、恩返しをしたいと思っている人はたくさんいると思います。ただ、実際に思いを反映できる人は限られていると感じています。思いを市場に投入できるという状況が、いま、たまたま私に回ってきています。だとしたら、形にするだけです。遠くから、全国の災害の現場を助けたいという思いが、この会社を作りました。そしてこの物語が、東北を元気にするきっかけになるのかな、と思います。宮城から、全国へお返しをしたい、という思いから、この企業は始まりました。いろいろな方に知って頂いて、共感していただきたいです。

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