インバウンド増へ、登米市で外国人留学生のモニターツアー

上々の反応、海外発信のきっかけに

現在は教育資料館となっている旧登米高等尋常小学校。明治21年に完成した洋風建築の校舎。明治期の学校建築の特色をよく伝えている(平間真太郎撮影)
現在は教育資料館となっている旧登米高等尋常小学校。明治21年に完成した洋風建築の校舎。明治期の学校建築の特色をよく伝えている(平間真太郎撮影)

 今回のモニターツアーは、そんな現状を打破し、観光客を呼び込むための第一歩と言える。

 企画したのは、震災直後から南三陸町で支援活動をしている大阪出身の佐藤敬生(たかお)さん(43)。NPO法人ユナイテッド・アースの東北支援プロジェクト責任者を務めている。登米市を拠点に隣の南三陸町に通ううち、登米の活性化にも深く関わるようになった。

 「地元に関わる問題を解くプロセスを楽しんでもらえば、より登米に興味を持ってもらえるのでは」と考えた佐藤さん。秋まつり体験に脱出ゲームを組み込んだ。

 地域資源を舞台にした体験型のゲームは、外国人だけでなく、地元の子どもや若者たちが足元の歴史や文化に興味を持つきっかけにもなるようだ。この日も、留学生に交じって多くの日本人の若者らも脱出ゲームを楽しんでいた。

 ツアー参加者の反応は上々。佐藤さんは「海外の人たちに登米の伝統文化を発信するきっかけになれば」と期待する。

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