伝統の「白炭」を使って地域おこし 雫石町西山地区

及川雅貴=東北ニューススクールin雫石】雫石町西山地区の西根エリアでは「白炭」の製造を行っている家がある。この地区を始め、雫石町では昔は林業が盛んで炭の製造が町内全域でおこなわれていた。現在では西山地区で8軒のみで行われている。

白い炭で楽しむバーベキュー

白炭とは白っぽい炭のことだ。一般に炭といえば黒いものだが、それに比べて火持ちがよくにおいも少ないため、バーベキュー(BBQ)などには最適だという。なお製造にはかなりの手間がかかるため、値段は高いらしい。備長炭などもその一種だ。

その白炭を使い10月14日日曜日、雫石町の西山地区で「職人の炭に出会うBBQツアー」が行われ、男女合わせて24名が楽しんだ。この行事は西山地区で活動している地域づくり会議西山マップチーム主催で行われ、地域資源の魅力の再確認や、「西山の炭を使って何かしたい!」という思いから行われた。

まず参加者は当地区の炭焼き窯を見学し、西山での炭焼きの歴史を学んだ。その後、参加者のうち4人の子供たちが炭焼き窯からの炭出し体験を行い、コミュニティーセンターへ移動しBBQを楽しんだ。最後に同地区に伝わる炭焼き数え唄を歌い幕を閉じた。

豊富な地域資源 今後も発信

西山地区では地域資源を町内外に発信するために、地域の店や歴史などの情報がたくさん詰まった地図を作成している。今回の行事もその情報を元に行われた。昨年からマップを元にしたツアーが行われているが、BBQは今回はじめてだという。

雫石町地域おこし協力隊の田山まりさんは「昨年も別のツアーを行ったが、今回は大幅に参加者が増えた」「西山には観光資源がいろいろある。今後もさまざまなツアーを続けていきたい」と話していた。


*この記事は2018年9月〜10月に岩手県雫石町地域おこし協力隊とTOHOKU360の共催で開かれた「東北ニューススクールin雫石」の受講生が取材・執筆した記事です。東北ニューススクールとは「住民が自らニュースを書く」ニュースサイト・TOHOKU360が東北各地で自分の街から価値あるニュースを発掘し、発信する力を持つ「通信員」を養成するために開催している講座です。

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