石巻の「焼き鳥無人販売機」で大量持ち去りにお店が注意喚起

【若栁誉美】TOHOKU360が昨年8月に公開した「コロナ禍で誕生した「焼き鳥無人販売機」が人気 宮城・石巻市」。本記事公開後各種メディアに取り上げられると、同じように売上減少に苦しむ飲食店の方々が全国から視察に訪れ、各地に無人販売機が広がるようになった。現在、焼き鳥翔輝では本店前にある初号機のほか、石巻市内に2号機を設置。3号機と4号機も設置の準備中とのことだ。

昨年夏の設置直後に店長の草野雄太さんに取材をした際には、無人販売機には「購入金額よりも多い金額が入っていることがあって、今飲食店が大変なことを気にかけて、応援して下さっているんだと元気づけられた」と話していた。

ただ、ここ最近、同じ人が2回に渡り、大量の焼き鳥を持ち去っていることが判明。お店側では注意喚起として、販売機にお知らせの手紙を貼った。そのメモ書きを見た客が注意換気としてSNSに写真を投稿したところ、その投稿がきっかけとなり、全国的にテレビでも放送されることになった。

販売機に張られたお知らせの手紙(草野さん提供)

「石巻のお客様のおかげで、盗難はほとんどなく運営できている」と話す草野さん。盗難に遭うことによる損失よりも、大量に持ち帰られることにより「その後に来訪したお客様が、焼き鳥を買えないことの方がつらい」「たった一人のために、石巻がそういう街だと認識されてしまうことがつらい」と草野さんは語る。

「最近では【ちゃんとお金入れて買ったよ】とLINEで連絡をくれるお客様もいますが、なんだかとても堅苦しいし、申し訳ない思いです」

信頼のもとに成立する、無人販売。販売機に貼ったメモの言葉は、その人に届くのか。

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